第3話『一馬の特訓』

「松井警部のお子さん、なかなか筋がいいじゃないですか。ほら、また旨く関節決めてますよ」

「たしかに、わが息子がこんなに才能があるとは知らなかったですわ」

 一馬は父にねだり、地元の体育館でやっている格闘教室に通わせてもらうことになった。もちろん、これは本来の歴史での一馬では見向きもしなかったことである。

 一馬は考えていた。今後、茜や李音たちと付き合う中、必ずどこかで暴漢に襲われる可能性がある。そんな中、撃退する護身術を身につける必要がある。しかし、一馬の記憶が正しいと今の身長が急激に伸びるのは中学になってから。つまりそれまでは体格的に打撃系の武術では圧倒的に不利である。

 そこで考えたのが、前にテレビで見たブラジリアン柔術と言う格闘技である。これはどちらかと言えば関節技が中心なので、これなら今の一馬でも関節を決めることによって相手を戦闘不能にするのは容易ではないかと考えたのである。

 ただ、2015年当時は2030年ほどメジャーな格闘技ではなかったので、やっている道場があるかどうか不安であったが、たまたま近所でやっている道場があったので、父にせがみ門を叩いたのである。しかも、父の知り合いの経営している道場であったため、簡単に通うことができる。

「しかし、何で急に一馬君は格闘技を?そんなにアクティブな子ではなかったと思いますが」

「テレビ見てやってみたいと思ったから」

道場の指導者の先生の質問に一馬は簡単に答えた。小学生の男の子ならこのくらいの返事で大丈夫である。まさか中身が27歳の青年とは、誰も思わないであろう。一馬はとりあえず、辺りを見回しながらどんな子が練習をしているのか見て回った。

「ひょっとして、1組の松井君?」

 ふいに後ろから声がしたので、振り返ってみるとそこにはオレンジ色の帯をしたおかっぱ頭の男の子が立っていた。

「あっ、僕、3組の副島優介です。なんか見覚えある子がいたからうれしくなっちゃった」

「あっ、そういえば、蓬莱さんの隣の席の」

 その姿に見覚えがあった。3組に園芸部の用事でいった時、希の隣の席に座っていたのが彼である。

 しかし、一馬はその姿にとてもびっくりしていた。後にクラスを巻き込んで大喧嘩することになる中心人物の一人がこの副島優介なのである。

 ただ、けんかの時はすぐに突き飛ばされてそのまま戦意喪失していたのだ。そのときの様子からとても格闘技なんかできないであろうという印象だったのでここで会うこと自体、が異な出来事なのである。

―――ちょっと待てよ、あの時一番弱っちかったのに、オレンジ帯?これってこの年代の二番目に強い人がつける帯色だよな?―――

 ブラジリアン柔術には強さのカテゴリーが帯色で決まるのである。15歳までのカテゴリーは一番下から順に白・灰色・黄色・オレンジ・緑色と分けられている。オレンジだと上から二番目である。一馬の記憶と明らかに強さのランクがずれている。

―――いっちょ試してみるか―――

 一馬は、副島優介にある提案をした。

「ねぇ、一緒にスパーリングしない?さっき教わった技、試したくってさ」

「いいよ。一緒にやろう」

―――しめた、これでこいつのホントの実力がわかる―――

 しかし、次の瞬間、一馬はその判断が一生深く突き刺さるレベルの後悔へと繋がった。先ず開始と同時に副島優介は一馬の懐に入り込み柔道のはらい腰で投げ飛ばす。すかさず一馬の上に馬乗りになる。一馬は引き離そうと右手で優介を押そうとしたが、その腕をすばやくとられそのまま腕十時という間接技で決められ早々にギブアップ。(ギブアップしないと腕の骨が折れてしまう)ほんの10数秒足らずの出来事である。

 すぐに次の一戦が始まるが、開始すぐに今度は足元に滑り込まれてそのまま両足で一馬の又を開かせバランスを崩された所に後ろに引っ張られそのまま一馬はおしりからこけてしまった。すかさず上に乗られ今度はそのまま胴着の襟を閉めてクビをしめてきた。こんな感じで30秒から40秒に一回のペースで技をかけられ、ぼこぼこになるまでスパーリングは続き、一馬はそのたんびに腕や首を絞められ、自尊心がずたずたに引き裂かれそうになっていた。

 スパーリングが終わると一馬は、副島優介と共に廊下のベンチに腰掛けた。ただ、一馬は初めてのスパーリングでヘトヘトで息も荒かったが、当の副島優介はすました顔でスポーツドリンクを飲んでいる。力の差は歴然である。

「お・お・お疲れ様です」

絞り出した声がこれだが、これじゃあ全然小学生ぽくない。ただ、一馬はそこまで頭を回らせる余裕がなかった。あの大けんかする相手の一人、副島優介が果たして同一人物なのか気になったのである。

「おつかれ!はじめてやってんね?」

「うん・・・」

これしか言葉が思いつかなかった。一馬は近くのベンチにようやく腰を下ろした。

「一体、どんだけ練習したらあんなに強くなるん?」

一馬はようやく言葉を搾り出した。

「うんとね、毎日学校の行き帰りは走って、腕立て腹筋は朝晩100回ずつやって、日曜と水曜は練習に、他の日は家で」

「もういい!もういい!!」

一馬は話の途中で打ち切らせた。

―――副島ってこんなに努力してるのに、ぜんぜん有名になってなかったよな。こんなの毎日したら俺死んでしまうわ―――

 一馬は、到底真似できないと半ば諦めた。強くなるって並大抵の努力じゃ無理なのだと。いくら知能は大人だと言えど、肉体は12歳のまま。そして体力もそのまま。いくら頭で思考しても身体がそこまで突いていかなかったら意味がないのである。しかし、一馬はある疑問が生まれた。

「ねぇ、こんなにがんばってるのに何で有名じゃないの?誰にも言ってないん?」

「世界的には有名でも日本じゃまだまだマイナーな格闘技だからね。それに、僕は柔術を絶対にけんかとかに使わないって決めてるしそう約束したから習わしてもらってるんだ。だから胴着着てるとき以外は絶対に技はかけないんだ。だから、あっま友達に言ってないんよ。言ったら技かけてとかうるさいし」

―――・・・俺よかよっぽどしっかりしてる。嘘だろ、俺と同じ、てかこの時は15も年下のに――― 

 一馬は、思いっきり喧嘩に使うつもりで習いたいといった自分が恥ずかしくなった。ちなみに、この副島優介は一馬が知らないだけで15年後は世界的にも有名な格闘家になっているのだが、それはまた別の話である。


「それで、ダンスの出来はどうなの?」

「うんとねぇ~」

「一馬、ライバルに情報流すなってあれほど言ったじゃない」

李音が花壇に水を上げながらドサクサで情報を聞き出そうとしてくる希に釘を刺した。

「なんだよ、李音。てか、運動会まで他のクラスのと会話禁止と言っときながら普通に水やりしながらしゃべってるし」

「当然だろ、しゃべりながらじゃなきゃ水やり出来ないし」

「姫ちゃん先生に言って、運動会終わるまで班変えさしてもらったら」

「絶対いや!!」

「絶対いや!!」

 李音と希が同時に叫んだ。

「確かに違うクラスの子とお話しするのを禁止するのは雰囲気上げるためひ・つ・よ・う!けど、こういい部活動はべ・つ!」

「とかいって、ホントは二人で会う機会なくしたくないんでしょ」

「そんなことない!!会いたかったらこっそり会うもん!!」

「えっ、希って佐々木君と付き合ってるの?」

 三人が振り返るとそこには桃園茜が立っていた。

「茜!えっと、違うの、その、あのね」

「そっか、付き合ってるの知らなかったか、茜は」

「一馬!!さらりと何言ってるんだ!!」

「この前の仕返し」

「グゥウ!」

 一馬はニヤニヤしながら、この前種を植えた箇所をみた。

「茜、この前の種、芽が出てるよ」

「ホント!見せて見せて」

 一馬の横で中腰になって花壇から出ている新芽を眺めた。土から数ミリだけ出ているその新芽はまだ弱弱しいがしっかりと根を生やしていた。

「大丈夫かな?」

「大丈夫だよ、すぐに大きくなるって」

 茜が植えたのは実はひまわりである。なので芽が出て花が咲くまでは大体3ヶ月ほどなので、気にすることはない。

―――とりあえず、気長に育てたら大丈夫だな―――

「ところで一馬、最近日曜遊べない日多いけどなんかあるん?」

李音が尋ねてきた。

「実は、最近格闘技始めたんだ。その練習日なんだ」

「へぇー、なんで?」

「う~と、面白そうだから」

―――さすがにあんたらを殺させないためとは言えないな―――

「そうなんだ!ねぇ、どんなことするの?」

今度は茜が目を輝かせて聞いてきた。

「まだ始めてすぐだから基礎レンばっかだよ。腕立てとか腹筋ランニング、それから柔軟とかいろいろ」

「なるほど!・・・うぅん?」

一馬の返答途中、李音の顔色は急に曇り、ある一転を睨みつけた。最初一馬は怒らしたのかとドキッとしたが、よく見ると一馬ではなくその先に視線が行っていたので一馬もその方向に視線をやった。

「おい、早く来い!副島」

「うん」

 そこには、副島優介ともう一人の男子が歩いていた。身長170センチ近くあり、茶髪、耳には光るものがついている。おそらくピアスであろう。そう、それは3組のクラスリーダーである中谷保が歩いていた。

「あれ、副島だよな」

「うん」

希が李音の質問に答えた。

「知ってるの?」

一馬はすかさず聞きなおした。

「1年の時に同じクラスだったんだけど、その時あいついじめられててな。休み時間になったら影で殴られてたんだ。一回、先生と話しなって終わったんだけど・・・。」

「だけど?」

一馬は李音のハギレの悪さが気になった。

「しばらくしてから副島へのいじめが復活したんだ。特に今度は中谷が中心になって。あいつ、クラスで一番ヤンキーでちょいちょい副島を影に連れ出したんだ。時々副島が痛がってるように見えてみんな、もしかしてって思うんだけどビビって言えないのと証拠がな」

 その時一馬は記憶の片隅にあったある記憶が蘇った。

―――思い出した、俺、あいつと殴りあった理由―――

 それは運動会の借り物競争の時だ。一馬の借り物のお題は、緑色の鉢巻だった。あたりを見回すとちょうど該当するものがあった。それは、副島優介が持ってきていたもので、ちょうどトイレか何かで席を外している時に観客席に結んでいたのである。一馬は後で返すつもりでそれを拝借しようと手を伸ばしたとき、後ろから肩をつかまれてそのまま後ろに投げ飛ばされた。

「なに、勝手に触ってんだ、1組の分際で」

そこに立っていたのは中谷保であった。この時1組と3組は激しい優勝争いをしていて、この借り物競争の勝敗で優勝が決まると言う瀬戸際であった。

 一馬はクラスが優勝するには意地でも持って行かなきゃと思った。この時一馬の中にあった中谷保の情報は次の通りである

・ 3組のリーダーでクラスで一番の乱暴もの

・ その気になったら中学生とも殴りあいのけんかをする(特に格闘技等を習ってるわけではない)

・ 茶髪・ピアス・高身長など、同年代に見えない風貌

・ いじめ(特に副島に対して)のうわさが絶えない

※全て市川幸助が佐々木李音から聞いた情報より

 一馬は、そんな3組のリーダーである中谷保に負けたくないと言う気持ちが強く芽ばえた。現にその振る舞いについて佐々木李音と言い合いになってる所をよく見ていただけにこいつだけには負けたくないと言う気持ちがこの時は溢れていた。

「なっだてめぇ、けんか売ってんのか、あぁあ!」

 中谷保は威嚇してきたが、その威嚇はキレタ時の一馬の父よりましだ。一度だけ本気で怒らせた時、持っていた拳銃(本人はその時本物といったが、後でモデルガンということがわかったが)を突きつけられたことがあったのでそれよりかは怖くなかった。

 一馬はそこから先の記憶はあいまいなのだが、とりあえず覚えてることは、鉢巻を取り合いになり裂けてしまったこと。そのことが原因で失格になってしまったこと。総合的には1組が優勝することが出来たが、それが遺恨となり後にクラスを巻き込んで大喧嘩になってしまったことは、はっきりと覚えてる。

 しかし一馬は、当時の記憶と現段階の状況を踏まえた上でいくつか疑問が生じた。

―――ちょっと待てよ、あの時中谷にいじめを受けて無理やりけんかに巻き込まれたはずだよな、副島って。でも、柔術であんなに実力あるのに何でいじめられてんだ?副島の実力だったら中谷と五分でけんかできるし―――

 そこなのである。今まで関わった副島のイメージと腕っ節が当時の記憶と大きく食い違うのである。一馬はその最大の疑問を解決するべくある行動をとることにした。


 その週の日曜日。一馬は午前中、柔術の稽古に励んでいた。先週同様、基礎の練習、技の稽古、そしてスパーリングと続いていった。

―――えっと、この時にこうしてくるから、えっと―――

 一馬は、先週習ったことや動画サイトで見た動きを参考にしながらスパーリングを進めていった。無論、付け焼刃が通じるわけもなく1年以上習っている子には通用せず、すぐに負けてしまっていた。

「おつかれさま。前に比べたらすっごく動けてたよ」

「ありがとう。副島君」

「優介でいいよ。僕も一馬君て呼んでいい?」

「うん、いいよ」

「ねぇ、優介はこの後遊べないん?」

「う~ん、ごめん。今日は予定あるんだ」

「そうなんだ。じゃあ今度一緒に遊ぼう」

 一馬はふと優介の額を見た。よく見ると前髪に隠れてるが緑色の鉢巻をしている。一馬の記憶が正しかったら運動会の時に取ろうとしたものと同じものである。

「優介って、学校じゃその鉢巻してないよね」

一馬は指差しながら優介に聞いた。

「うん。実はこれ、死んだ父さんが小さい時にくれたんだ。よく覚えてないんだけど、5歳の時に病気で死んじゃって。僕の手元にある父さんからのプレゼントって、これしかないんだ。だから、こういうときは出来るだけするようにしてんだ」

「そうなんだ。ごめん、変なこと聞いて」

「いいんだよ、知らないことだったんだから。なんか、一馬君だから言ってもいいかなって思っちゃったし」

―――こんなに大事なものだったんだ。それなのに俺、何てことしちまったんだ―――

 一馬は、15年前にしたこと(ここでは2週間後のことだが)を後悔した。こんなに大事なものと知っていたならば、あそこまでムキになって取ろうとしなかったと思う。

―――でも、今は運動会前。優介の鉢巻、なんとしても守らなきゃ―――

 一馬はまた新たな強い決心を持った。しかしふとある疑問がわいた。

―――うん?待てよ。じゃあ中西はそのことを知って鉢巻守ろうとしたんか?―――

「おーい。優介。終わったか?」

 前からフランクに声をかけてくる大人がやってきた。いや、それは大人に見える子どもだった。身長170センチ近くあり、茶髪、耳にはピアスがついている。そう、3組の中西保である。中西はゆっくりと優介に近づいたのだが、その横に一馬だとわかるといきなり態度を豹変させた。

「ぅげぇ!お前、松井!!てめぇ、そこで何してんだ!!副島!そいつをしばけ!!」

「いいよ、保君。一馬君と友達になったから」

「ふぉぇ、そうなの?」

―――・・・ぇえ!えーーー!どういうことなんだ?―――

 一馬はその場の状況についていけなくなって混乱した。


 学校近くにある駄菓子屋『みつま』。ここには昔懐かしい駄菓子から最近出たお菓子までそろっている。それも結構安くだ。なので、小学生でも手ごろに買えるお菓子がそろっているので、よく放課後、遊びに出た時にここによっておやつを買う児童が多かった。

 ただ、幸助や李音はよく来るのだが、元々買い食いが好きでない一馬は今まで一度も来た事がなかったのである。それも、3組で一番おとなしい副島優介と一番ヤンチャな中西保の3人で。

 5月だがすでに外気温が26℃に達していて少し暑かったので、3人は70円で買えるアイスバーを買うと『みつま』の前のベンチに座ってそれを食べた。

「つまり、中西君は優介君を守るためわざといじめっ子の振りしてたってわけ?」

「そうだ!」

威張る所ではないがなぜかどや顔で返された。

「・・・優介とは家が近所で幼稚園の時から一緒だったんだ。それが、俺が事故でちょっと入院してる時にいじめられてて、1回止んだだけど、またいじめられてっから」

「そしたら、保君。いじめられヘンために強くなれって、習い事教えてくれて。僕、それで柔術始めたんだ。母さんも約束守るんだったらいいよって」

「そうだったんだ。でもなんでいじめてるように見せてたの?」

「なんかな、強くなるってそんなに簡単じゃないやん、ならったからってすぐ強くなるわけないからそれまでどうしよっかて。そんとき、なんや。絵本で見たそのくまとか狐とか」

「・・・それって、虎の威を借る狐?」

「そう!それ!だからよ!俺が優介いじめてるように見せかけたら誰も手出さんと思ったから」

「でも、うわさじゃ、痛がってたって」

「それは、こっそり格闘ごっこしてたからだよ。僕も痛かったけど保君も痛がってたし」

―――つまり、優介は痛がってたけど中西も同じくらい痛いけど我慢して立ってわけか。なんだろう、俺って今まで表面だけしか見てなかったからこうやって突っ込んでみるといろいろ裏があるんだな―――

「なぁ、松井よ。このことは絶対他のやつに言うなよ」

「えっ、なんで?」

「恥ずかしいからに決まってんだろ!」

―――たくぅ、中西ってほんま絵に書いたツンデレだな。でも待てよ。ここで仲良くなったらクラス抗争も阻止できるかも―――

「ねぇ、保君も仲良くなったんだから一馬君って呼んだら?ねっ、一馬君」

「おい優介!・・・・わかったよ、よろしくね一馬」

「・・・うん、よろしく保くん」

「保でいいよ。あと、このことはまだ内緒な。みんなの前じゃあ、今まで通りに接するからそのつもりで」

「うん!」

一馬は笑顔で答えた。

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