中世ファンタジー風? いやこの異世界は『ちょっと変わった江戸時代』だ。

 主人公である君島亮哉の淡い初恋の回想から始まる本作。
 高校生である亮哉は恋の対象である葉月の家へと赴くが、そこで出会った少女と共に影の中に引き摺りこまれる。『現実』から『非現実』へ移り変わる描写が丁寧でいいですね。物語が始まったら“いきなり異世界”ってのが多いのなんのって(笑)
 さて、舞台は江戸時代のようなのですが、どうやらそこは普通の江戸時代とは違う雰囲気が漂ってます。だって兎のような化け物(妖怪)や幼狐(すずねぇ)などが存在しますからっ。妖怪好きとしては、今後どのような妖怪が出てくるのか、弥が上にもワクワクしますね。

 亮哉は文政年間をどう過ごしていくのか――先が気になります。

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