黒菊中学校へようこそ

Hinatchii

Ch.1 - 覚醒

突然、鐘の音で目が覚めた。目を開けると、そこは暗い教室だった。

古い木製の床板のにおいがし、空気中のほこりの多さに鼻がむずむずした。


暗闇に目が慣れると、私は学校の机に座っていた。

私はこの机の上で眠っていたようだった。


ゆっくりと席を立ち、周囲の状況を把握しようとした。

教室の左側には窓が並んでいたが、何千キロも続いているような何もない暗い森しか見えなかった。

空は闇に包まれ、月さえ見えなかった。

私は恐怖を感じずにはいられなかった。


机も椅子もすべて古ぼけていた。まるで何年も放置された教室のようだった。

壁には生徒の作品や学校行事のチラシが並んでいた。

この学校が何をしていたにせよ、学園祭の準備の真っ最中だったようだ。


教室の前に行くと、何年も掃除されていないような黒板があった。

板書を見て、私はぞっとした。


こんなことがあるはずがない。ありえない。


「黒菊中学校へようこそ」

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