蒼焔ノ焼却者

秋乃楓

第1話 崩れる平穏、現れる少女

人間達の暮らしは時代を追う毎に変化し豊かな物へ変わっていった。ビルが立ち並び、街中を車が行き交う姿は最早当たり前の光景となりつつあった。

その反面では人々の知らない場所で何かが少しずつ暗躍し始めている事を未だ誰も知る由もない。

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「…また行方不明事件か…最近増えて来たな。」


綾崎市に住む少年、葉山竜弘はやまたつひろは自宅にあるテレビを見ながら椅子に腰掛けてテーブルの上にある朝食を取っていた。

茶髪に黒い瞳で何処か穏やかな雰囲気の有る彼は市内の高校に通っている高校生。

朝食はトーストに目玉焼き、それから野菜サラダ。

マグカップの中には眠気覚ましのブラックコーヒーが入っていた。普段と何も変わらない光景なのだが

リビングのドアが開かれてバタバタと1人の少女が入って来る。


「お兄ちゃんおはようッ!!ヤバいヤバい、早く行かないと遅刻する!!」



「朱音、また寝坊か?テニス部の朝練有るんだろ?」



「だって、目覚まし時計全然鳴らないんだもん!」


橙色の長い髪を左で結んでいるこの少女は葉山朱音はやまあかね、中学2年生。竜弘の妹で何処かそそっかしい一面がある。


「お前が目覚まし時計止めてるんだろ…弁当忘れるなよ、台所の上にあるから。」



「五月蝿いなぁ…。兎に角、戸締りお願いねお兄ちゃん!!行って来まーす!!」


テニスラケットの入ったバックと弁当を入れた通学鞄を持ってバタバタとリビングを去って行った。

もう少し余裕を持って起きられないのかと思うのはいつもの事。2人の両親は共働きで竜弘が起きて来る前には既に仕事へ行ってしまっている。

竜弘もまた朝食を済ませ、テレビを消してから身支度と戸締りを済ませてから家を出て自分の通っている学校へと向かって行った。

ソトは普段と何も変わらず穏やかな青空が広がっていて、彼は住宅街から表通りへ出ると行き交うサラリーマンや年代の違う人々に混ざって歩いて行く。

これが当たり前の日常であり、日々繰り返されている同じ事。この日常が突然壊れる事は絶対に有り得ないと竜弘は思っていた。


「…この日常がずっと続けば良いのに。世界で起きてる戦争とか紛争、事件事故とかは僕からしたら遠い事に感じられる。」


そんな事を呟くと後ろから突然背中を叩かれて思わず振り返る。そこに居たのは黒い短髪に竜弘と同じ制服を着た少年、岡田浩介おかだこうすけ。彼と竜弘は小中の付き合いで高校まで同じなのは彼が竜弘と進路を無理に合わせた為。勉強そっちのけで遊ぶ事に全力を注ぐ性格の持ち主でもある。


「よぅ、朝から何1人でブツブツ話してんだ?」



「何だ、浩介か。別に…何でもないって。」



「何だとは何だよ、連れないねぇ。それより…ニュース見たか?また人が消えたって話。お前の好きなオカルト系の話じゃねーかなぁって思ってさ、ズバリ!天下のオカルト博士である葉山先生の見立ては?」



「よせよ、恥ずかしいから。」


そんなやり取りを高校に入学してからもずっと続けている。仲の良い唯一無二の親友が浩介、竜弘からすれば羽目を外し過ぎる時も有るが根は良い奴なのは知っている。2人が並んで話しながら歩いていると竜弘は向かい側の通りに居る小柄の少女が目に入った。黒い長髪を靡かせて歩くその姿は何処か印象的で竜弘は思わず彼女をじっと見つめていた。


「おーい、竜弘?おいってば!」



「うわぁッ!?な、何だよ浩介!?」



「何だよじゃねぇよ、どうした?黙ってずーっと立ち止まってさ。もしかして良い子見付けたか?」



「そんなんじゃないって!!早く行くぞ!!」


竜弘は浩介を置いて走り出し、その後に浩介も続く様に走って行った。

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私立向陽高校。

そこは竜弘の通っている高校であり、男女共学の私立高校で男子よりも若干だが女子が多い。

改装工事により真新しくなった校舎は何処か近代的な物をイメージさせる様な構造となっていた。

2人は玄関で上履きへ履き替えると2年Bと書かれた自分達のクラスへと歩んで行き、中へ入ると机に荷物を置いてから担任の教師が来るまでの間、浩介が彼の元へ来ると再び話し始めた。何気ない世間話をしていると浩介が異変に気付く。


「なぁ、竜弘。普段居るお隣さんの[[rb:倉本光織 > くらもとひかり]]は?今日は来てないんだな。」



「あれ?そういえば…昨日は居たのに。今日は休みなのかな?」


竜弘の居る席の右隣。そこに倉本光織という生徒が居る筈なのだが今日は来ていなかった。


「……光織なら行方不明だって。しかも昨日の放課後から。」


2人の元へ来たのは笠井有紀かさいゆき

紺色の髪を後ろでポニーテールで結んでいる。

首から下は黒のブレザーにグレーのチェック柄のスカートを身に付けていた。スカート丈は校則の基準より上で捲ってミニスカートにしている。

男女分け隔てなく話して来る少女で普段から竜弘達と話している事が多い。彼女の言葉を聞いた竜弘が聞き返した。


「行方不明?」



「そっ、行方不明。昨日部活が終わった帰り際に突然消えちゃったんだって。親が警察にも学校にも連絡したらしいけど…未だ見付かってないんだってさ。」


すると浩介が2人の話の合間に口を挟んで来た。


「なぁ、まさか…家出とかじゃねぇの?それか誰かに拐われたとか。」



「家出なら今頃連絡来てると思うけど?それに、誘拐ならもっとハッキリしてるでしょ…あ、先生来た。また後でね。」


有紀は手を振ると自分の席へ戻って行った。

それから程なくしてホームルームが始まり、それが終わると今度は授業が始まる。

学生の本分は勉強なのだがそれでも長い話を延々と聞き続けるのは苦でしかないのは事実。

3年になれば大学受験という物も出て来る他に留年が掛かった期末テストという高校生ならではの地獄も待ち構えている。現に浩介は一度留年し掛けた事が有る為か授業へ取り組む姿勢だけは前よりは良くなったらしい。とは言え悪魔で本人が話している事だが。

遊び人が勉強へ本腰を入れる様になった事は竜弘自身も驚いている。何故なら高校へ進学する前までは勉強という概念が彼の頭の中に有るかどうかすら怪しかったからだ。

こうして何気ない授業風景は合間に挟む昼休みを除いて放課後まで続いて行った。

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6限迄の授業が終わると各々が帰り支度を始める中、竜弘は光織の机が視界に入った。

誰も居ない上に机の中には教科書やノート類の他に筆記具が入ったまま。

あまり話した事は無かったが失踪する前の普段の光景から察するに彼女は明るくて優しい子だと言うのは解っていた。


「……光織さん、早く見つかると良いけど。」


そんな事を思っていると有紀が視界を遮る様に顔を覗かせて来る。


「ねぇねぇ竜弘君、今日部活どうする?」



「部活?あ、えーっと…ちょっと調べたい事が有るからそれ終わらせてから…かな?」



「ふぅーん…もしかして例の事件の事?隅に置けないねぇ、竜弘君も♪じゃあ私と浩介は先に行って待ってるね。あまり長くなると皆帰っちゃうから程々にするんだぞ?」


揶揄う様に有紀が笑うと竜弘はそれに対し「解ってるよ」と返した。そしてホームルームが終わると竜弘は足早に1階に有る図書室へと向かい、本棚の奥にある一角で本を漁り始める。そして1冊を手に取るとその場でパラパラ捲り始めた。

未だ彼以外の生徒は誰も来て居ない。


「…神隠し?でも、行方不明になった人が消えた場所には白い灰の様な物が落ちていたって言うから……。」


不可解なのはそこで、ニュースやワイドショーでもこぞってその白い何かを話していたのは彼も知っているが、それ以上の事は何も報道されていない。


「…神隠しだとしたらそんなモノ残すか?それとも単なる誘拐事件なのか……。はぁ…ダメだ、やっぱり同じ所で躓く。」


彼は髪を左手の指先で掻きながらブツブツ喋りつつ、ふと外の方へ視線を向ける。もう外は陽が傾き始めている事から赤い色の夕陽が射し込んで来る。

その光が図書室の中や竜弘を赤く染めた。

他の生徒も続々と下校し始めている中で彼は再び調べ事に取り掛かっていると突然、廊下から悲鳴が上がった。彼は一瞬驚くが本を置いて図書室を後にすると悲鳴の聞こえた方へ向かう。1階の教室の方へ来ると本来なら絶対有り得ない光景が竜弘の目に飛び込んで来た。


「えッ…!?嘘だろ…何であんな化け物が…学校に…!?」


そこに居たのは骨と皮しかない異様な見た目をした肌の黒い人型の化け物。そして直後に立ち止まるとそれは女子生徒へ変貌し舌舐りをする。

化け物の足元には灰色の粉の塊が幾つか落ちているのが解る。そして竜弘と視線が合うといきなり彼の方へ走って来たのだ。


「じ、冗談だろ!?くそぉおッ──!!」


彼はその場から背を向けて走り出す。

後ろからは上履きの足音が聞こえて来る上に振り向けもしない。他の生徒が居ない事から彼1人がそれに追い掛けられていた。上履きのまま外へ飛び出すと彼は校門を飛び出して逃げ続けるのだが

その間にも化け物は自分を追い掛けて来る。

一瞬、一連の失踪事件の犯人はこの化け物なのでは無いかという考えが過ぎるが仮説を立てていられる余裕などない。必死に走っている最中、足がもつれて躓いた竜弘は盛大に前のめりに転んでしまう。


「痛ってぇえッ…な、何だよ……此奴!?」


ゆっくりと後方を振り返るとそこに居たのは女子生徒ではなく、人だった何か。その上半身は女子生徒で下半身が黒い蜘蛛の化け物。

下半身の瞳と思われる部分が6つギラギラと赤く輝いていて、女子生徒の瞳も白目が黒く濁っている。髪もいつの間にか白髪に変化していた。

それに黒目は血の様に真っ赤で漫画や映画、アニメでしか見た事の無い生物がそこに居たのだ。


「シャァアアァァッ!!」


彼女が口を開くと鋭利に尖った牙が顔を覗かせ、獲物としてターゲットとした竜弘を喰わんとばかりにそれが不気味に蠢いていた。


「くそッ…早く逃げないと……!!嘘だろッ…あ、足が動かない…ッ!?」


立ち上がろうとしたが腰が抜けて動けない。

彼の両足も恐怖からかガクガクと震えていた。

今出来るのは目を合わせない事と両手で化け物から後退る事の2つだけ。命乞いをしても恐らく目の前の化け物は見逃してはくれないだろう。

そして彼女は口から白い糸を吐き出すと動けない竜弘を捕縛、少しずつ距離を詰めて来た。

このままでは間違いなく喰われてしまう。

そして彼女の前足が2本、竜弘へ向かって襲い掛かった。恐らく串刺しにして食べるつもりなのは彼から見ても解る。自分の死を直視させられる感覚はあまりにも残酷そのもの、人間が他の動物を喰らうのと同じでこの化け物もまた人間を喰らうのだと解った瞬間により恐怖感が倍増する。

彼の中にあった何気ない日常があっという間に崩れ去った。


「うわぁあああッ──!?」


竜弘は悲鳴を上げて目を閉じて逸らした際、化け物から突然悲鳴が上がる。同じタイミングで何故か知らないが同時に何かの熱気も感じた。


「……生きてる?」


自分の近くで声がして思わず目を開けて顔を上げる。そこには黒い長髪と共に黒の長袖の上着とジーンズを着た金色の瞳をした少女が此方を見下ろしていたのだ。


「キミは……今朝の…?」



「…誰だって良い、これを斬るから絶対に動かないで。」


黒い上着の袖から覗く可憐な指先に握る刀を用いて素早く竜弘の身体を縛っていた糸を斬り裂くと彼へ手を差し出して立たせる。

そして彼女は竜弘を背に正面の化け物と向き合った。背丈は竜弘より小さく彼女は小柄、見た感覚としては恐らく145cm位。その少女が凛とした声で彼へ話し掛ける。


「…逃げて。」



「え?でも…キミは……。」



「私の事は良い、早く逃げて!!」


彼女がそう威圧すると竜弘は咄嗟にその場から逃げ出した。そして少女は深呼吸し目を閉じて左手を前へ突き出すと共に刀を呼び出す。それは黒い鞘に収まっていて、右手で柄の部分を握ると同時に素早く引き抜いた。再び目を開くとその瞳は紅く染まり、青白く刃が輝くと共にそれを目の前の化け物へ突き付けると今度はそれを天へ掲げて叫んだ。


「……遮断ッ!!」


その声と共に彼女と化け物だけを何かが取り囲む。

白い地面に加えて夜では無いのに上空は暗い。

竜弘は離れでその様子を見ていたが外からでは何が起きてるのかは肉眼では確認出来ない。

そして少女は刀を両手で握り締めると構えて見せた。


「……人の世に現れ、人の魂と肉体を喰らう者よ。貴様の存在…今此処で裁ち斬るッ──!!」



「シャァアァアァッ──!! 」


蜘蛛の化け物が威嚇し、先に少女へ飛び掛る。

右前足から放たれた振り下ろしの一撃を彼女は後方へ飛び退いて躱す。そして素早く居合切りの動作から刀身へ青い炎を纏わせるとそれを右斜め上へ思い切り振り抜いて解き放った。


「緋炎ッ──!!」


叫び声と共に鋭い斬撃が命中、化け物の下半身を大きく斬り裂いた。四つの目が有った位置は黒く焼け焦げている。目の前の相手は堪らず悲鳴を上げて悶え苦しみ出した。


「ギャアァアァアァァッ!?」



「──やぁあああッ!!」


そして今度は少女が仕掛け、駆け出すと同時に本体である身体を素早く斬り裂く。

同時に赤黒い血液が噴出し更なる悲鳴が上がるが、それでもお構い無しに斬り裂いて更に追い込んで行った。距離を取る形で相手の背面を取り、離れに着地すると互いの位置がそれぞれ入れ替わる。


「ガァアッ……ギギィイィイィィッ─!!」


だが化け物もそう簡単には倒れず、振り返ると共に口から糸を弾丸の様に解き放ち攻撃を繰り出す。それが無数の弾丸の様に彼女の方へ飛散していくと素早い身のこなしと刀捌きを用いて斬り払ってしまった。

青白く光る刀の刃で斬り裂いた糸屑がパラパラと舞い散る中、少女の持つ紅く鋭い眼光が目の前の標的を再び見据えると右足を軸にし再び駆け出す。


「クルルル…キシャァアァァッ─!!」



「無駄だ、お前の動きは…全て見切ったッ!!」


最後の足掻きなのか再び糸を乱射し少女を何としても捕縛しようとするが、やはり全て斬られてしまう。互いの間合いが縮まった瞬間、鋭利な左足を力強く振り翳し刺突を繰り出した途端に地面が轟音と共に抉れる。バラバラと破片が飛び散るも少女の姿はそこに無かった。蜘蛛の化け物は彼女を殺したと思っていたがそれは間違い、気配を察知した時には既に遅かった。


「悪しき御魂よ、炎と共に塵へ還れぇええッ──!!」


化け物の遙か頭上から少女が刀を振り翳した状態で落下、刀身へ青い炎を纏った状態で頭上から一直線に股下まで一刀両断しその身を斬り裂いたのだ。


「ギャァアァァアアァァッ──!?」



「……爆ぜろ。」


少女が素早く後退し着地。そして背を向け、刀を鞘へ収めた途端に青い炎が蜘蛛の化け物の全身を焼き払っていく。やがて悲鳴すら聞こえなくなるとそれは黒い塵となって崩れ去ってしまう。

空間が元へ戻る頃には外の陽は既に傾いて、辺りは暗闇と静寂に包まれていた。少女が目を閉じ再び開いた時には紅色から金色の瞳へと戻っていた。


「……いつまでそうしているつもり?隠れているのは解ってる。」


何も見ずに少女が言い放つと、電柱の陰から竜弘が姿を現した。


「キミは一体何者なんだ?あの化け物は!?」



「…死徒。」



「死徒……?」



「…奴等は異界から現世に現れては人を喰らう……古来から存在している異形の化け物…それが死徒。そして私は[[rb:焼却者 > インシネイター]]……死徒を狩る者。」



「焼却…者……。」


そう言い残すと彼女は竜弘へ背を向けて歩き出すと

暗闇の中へ消えていった。彼女の名前を聞こうとしたがその姿は既に何処にもなく、残されたのは竜弘ただ1人。自分の知らない所で何かが動き始めている事に変わりはない…そしてこれが夢であって欲しいと願うばかりだ。複雑な想いを抱えた竜弘は来た道を引き返して学校へと戻って行った。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

綾崎市の郊外に有る2階建ての小さな屋敷。

外観は古い洋館の様な出で立ちをしているが中は近代的な造りになっている。木製のドアが開かれると

先程の少女が中へ入って立ち止まった。


「……あら、戻ったのね?お帰りなさい。」



「ただいま…天舞音……で良いの?」



「ええ、有ってるわよ。」


2階へ続く階段の中程から出迎えて来たのは腰までの白銀の長髪と少し吊り上がった紫色の瞳をした女性。首から下は谷間の露出した上下一体の黒い服にスカート、足元は同色のロングブーツを履いていた。乾いた音と共に少女へ近寄ると微笑む。


「もうこの街にも死徒が出てる…。」



「それだけ奴等の活動も盛んになってるって事よ。それと貴女が倒した死徒は既に何人もの人間を喰らっていた。若い女の子、サラリーマンの男から中年の叔父さんや叔母さんと…その他色々。」



「……悪趣味、本当に理解出来ない。」



「それより冴月。改めて聞くけど貴女の役目…ちゃんと理解してる?」


冴月は振り返ると天舞音の方を見て頷いた。


「…私の役目はこの街に現れる死徒を1匹残らず全て狩る事……勿論、例外も含めて全て。」


冴月がそう話すと天舞音は頷き、彼女の頭を撫でては微笑む。この街で起きている事は全て現実…得体の知れない化け物が街中へ現れている事は当然だが知る由もない。天舞音から「夕飯にしましょう」と持ち掛けられた事から冴月は彼女と共に食堂の方へ向かって歩いて行った。



-これは焼却者の少女と1人の少年の出逢いの物語。-

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