チートを貰って転生したのに異世界が過酷すぎる
灰崎 An
プロローグ
プロローグ
俺〈黒島 健吾〉の人生は26年で幕を降ろす。
16歳の時に難病を発症し、24歳の時には病院のベットの上で過ごす事が多くなった。
死ぬ事が決まっていて諦めているとかではないが、俺は難病が発症して若くして死ぬと言われて、少しでも自分というのを世界に残したくボランティアを多くした。
「あぁもっと生きたかったな………」
頭の中では分かっていたが、死ぬ瞬間というのは自然と生きたいと思うものだった。
その願いを叶えるが聞き入れられる事がないまま、俺の命の灯火は消えた。
次の瞬間、俺がいたのは壁も床も天井も真っ白な異常な空間だったのである。
「え? こ ここどこだ? 確か病院のベットで死んだはずだよな………」
「ま 誠に申し訳ありませんでした!!」
「え? だ 誰………」
真っ白な空間に戸惑っていると、神々しいオーラを放っている何かが土下座をしていた。
この空間に次いで、謎の存在が土下座をしていたので混乱してしまう。
そりゃあそうだろう。
死んだと思ったら知らないところにいて、さらには謎の存在が俺に土下座をしているんだから焦る。
「とにかく頭を上げて下さい!! ここがどこなのかを説明もして下さい!!」
「それは当然の頼みだ。まずは私の自己紹介から始めようか。私は転生を司る神〈ザグレニウス〉だっ!!」
「て 転生を司る神? ど どういう事だ………説明されたのに、一向に理解できなかった」
「まぁそういう風に思われるのは当然だろう。お主の人生が早く終わってしまったのは、私の手違いだ!!」
とんでもない情報が渋滞している。
普通なら1個でもお腹いっぱいになるのに、今回は何個も出てきて手のつけようが無い。
神々しい見た目からして神というのは本当だろう。
しかし俺は生きている時に、何かを信仰していた事なんて無いのに、こんな事が起きるんだな。
それにしてもザグレニウス様が、自分の手違いで俺の人生を終わらせてしまったと言っていたが、まさか神様が頭を下げるなんて思ってもいなかった。
「そんなそんな頭を上げて下さいよ!! 両親には早死にしてしまって申し訳ないですが、命の期限があったから人生の豊かさを知れたんです!! これは産んでくれた両親と、ザグレニウス様のおかげです」
「何という寛大な男だっ!! 普通なら怒鳴って怒っていても仕方ないというのに………よしっ!! お主には異世界転生をさせてやろう!! もちろん記憶は持ったままな!!」
「本当ですか!? 確かに漫画とかラノベで異世界には憧れていたんです………本当に感謝ですよ!!」
まさか異世界転生なんてさせて貰えるとは。
しかも記憶を持ったまま転生できるなんて、願ってもいない事だったので嬉しくてたまらない。
「そんなに喜んで貰えるとは、こちらも神をやっていて初めて嬉しいかも知れないな。そのお礼と言っては何だが、お主には色々と特別なスキルをやろう!!」
「そんなに気を使って貰って、ザグレニウス様には感謝いたします!!」
「新しい人生でのご活躍を期待します。それでは行ってらっしゃいませ」
ザグレニウス様のおかげで、俺は異世界に転生して新しく人生をスタートさせる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます