きらめく絆、宇宙への旅

藤澤勇樹

プロローグ

 夜空に輝く星座たちが静かに瞬く、ある特別な夜のことだった。


 地球から見上げた星たちは、まるで生き物のように見えることがある。


 その夜、オリオン座の勇士、カシオペア座の女王、そしてペガサス座の馬が、天の川を越え、地球に降り立った。


 オリオンは、堂々たる体躯と鋭い目を持つ大柄で、戦士の装束を身にまとった男だった。


 カシオペアは、魔法の力を持ち、高貴な美しさと冷静な知性を兼ね備えた女性だった。


 ペガサスは、白銀の翼ときらめくたてがみを持つ美しい馬だった。


 「オリオン、我々はなぜ地球に降り立ったのかしら?」

 カシオペアが問いかけた。


 「星々のささやきが、私たちに旅を命じたのだ。何か大きな変化が訪れる予感がする」

 とオリオンは答えた。


◇◇◇


 ある村にトムという少年がいた。


 トムは星空を愛する純粋な少年であり、毎晩星を見上げては、星座と会話をしているかのようだった。


 トムは毎晩、村はずれの丘の上に座って星空を眺めるのが日課だった。


 ある夜、いつものように星を見上げていると、オリオン座が瞬いているように見えた。


 「オリオンさん、今夜は狩りに行くんですか?」

 トムは星座に話しかけた。


 すると、オリオンの星が少し赤く輝いたように見えた。トムは、それがオリオンからの返事だと感じ、微笑んだ。


 「カシオペア女王様は、今宵はどんなドレスをお召しになっているのかな?」

 と、トムはカシオペア座に問いかける。


 カシオペアの星々が、ダイヤモンドのようにきらめいた。


 トムはそれを、カシオペア女王が美しいドレスを着ていると解釈した。


 「ペガサスよ、今夜は僕と一緒に飛ぼう!」


 ペガサス座の星々が、翼を広げて飛び立つように輝いた。


 トムは草原を駆けるペガサスを想像し、自由と冒険への憧れを感じた。


 トムは星座たちとの一方的な会話を楽しみながら、いつか本当に星座たちと出会い、宇宙の秘密を探る冒険に出たいと夢見るのだった。


◇◇◇


 星座たちは、人間界の村に降り立ち、村はずれの丘でトムと出会った。


「君たちは星座の精霊なの?」

 トムは目を輝かせて尋ねた。


 「そうだ、トム。私たちは宇宙からの使者だ。君に協力してほしい」

 とオリオンが答える。


 トムは驚きと喜びでいっぱいだった。


 彼は星座たちに導かれ、宇宙の秘密を解き明かす旅に出ることを決意した。


「僕はあなた方と一緒なら、どこでも行くよ。」

 トムは期待に胸を膨らませた。


 カシオペアが微笑み、

 「。そこには宇宙のすべての謎が詰まっている」 

 と答えた。


(本編① に続く)

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