世界の入口

海星

確認作業

第1話 瑠花さん

『瑠花さーん。いますー?』


僕は真っ白な空間で瑠花を呼んだ。


少しすると遠くから足音が聞こえてきた。



『居るよ。』


胸まで伸びたピンクのサラサラな髪。ピッタリして体のラインがよく分かる真っ白なスーツ。


『相変わらず胸、カチカチだな。』

『あのね、どこ見てんの。』

『胸。おっぱい。』

『胸好きだよね。』


瑠花が呆れて話す。


『好き。大き過ぎず小さ過ぎず、辛すぎず、甘すぎず。イイ感じ。』

『本当に頭悪い。』

僕が手で大きさを表現するとそう返された。



『……でも、楽しかった。』

『そう?ならよかった。』


『翔とが1番よかったな。』

『楽しそうだったもんね。』

『楽しかった。』



『次は?どこ行きたい?』

『……うーん。瑠花かな。』

『あたし?あたしはいい。』

『なんで。』

『だってあんた、面倒臭い。M過ぎる。』

『完全、病みMな。』

『あたし、そこがわかんない。』

『?…どこ?』


『恋愛って基本さっぱりしてる物じゃない?』

『まぁね。でも俺は色んな感情をそこに持ち込むから。持ち込んで求めようとして解決しようと思う。それをちゃんと受け止めてくれてとき解いてくれる人を求めてる。』


『男女問わず?』

『いや、、かけるは特別。あんな可愛い奴に抱かれたら優越感もそうだし幸せだろうなって。』

『ギャップね。』

『ギャップ。とくにかけ はそう。』



『瑠花。』

『連れてって』

『どこに?』

『俺を拘束してくれる場所。裸で。』


『いいけど相手は?』

『瑠花』

『嫌。あんたとそんなプレイしたくない。』

『プレイか……』

『プレイでしょ。』



『理解してくれる人が欲しい。』

『行っておいで。』



瑠花がドアを開けると眩しい光に包まれた。

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