【第4話】「ただの高校生だった俺に許嫁ができたので、溺愛してきていた姉と妹と幼馴染を振り払って恋愛します!」

灯火(とうか)@チーム海さん

第4話



「やあやあやあ。たっくん。 お姉ちゃんだぞ!」


「いや、何でいんのよ。」


「お姉ちゃんだから?」


「はぁ?」


 この際、カオスだからついていく的なことを言っていた柚珠姉は良いとしよう。


「なんで、お前もいんの?」


「へ?」


 そう。ナナ(妹)と、ユリ(幼なじみ)もいるのだ。全く心当たりはない。

 いや、ユリは何度か告白してきたから可能性はあるけど。


 何で来たんだよ、ナナは。


「え・・・?匠兄、来ちゃだめだった・・・?」


 う、上目遣い!かわいい・・・

 ・・・家族は妹に甘い。これ、テストに出るよ。



「柚珠姉、おまえだな?」

「う、ばれたか・・・」


「ナナ、楽しいことがあるって聞いてきたんだけど・・・」

「柚珠姉。何吹き込んでんの?」

「あはは・・・」


 なにやってんだ、柚珠姉。


「たぁくん、忘れn・・・」

「ごめんなさい、凛さん。騒がしくて。」


「・・・・・・・・・いえ、賑やかでいいですね。」


 長い沈黙・・・

 普通に迷惑になってんじゃん。


「おまえら、早く帰れよ。」


「たぁくん、無視しn・・・」

「早く行きましょう、匠。」


「だから、無視しないで・・・」


 ユリなんていない。いないいんだ。そう、いない。



「それで、どこに行く?」

「まずは、〇アードパパのシュークリーム3つね。」

「あ・・・」




 ×+×+×+×



「痛い・・・ 出費が痛い・・・」

「私はうれしいわよ。」

「それはよかったですね。」


 総額約500円は高校生には致命的だよ。


「ほら、次に行くわよ。」

「あ、ここ曲がろう。」

「急に元気ね・・・」




「ここ、左に行って。」





「あ、ここはまっすぐ。」





「・・・Uターンしてもらっていい?」



 やっぱりか。


「出てこい、おまえら。」



 物陰から、が現れた!



「ちぇ、ばれたか。」

「尾行、楽しかったのです!」

「たぁちゃん、たぁちゃん!」


 いや、全員来てたのかよ。


「帰れと言ったはずだけど?」

「そう、プリプリしないの~!」

「匠。・・・・・・・・・そんなに怒らなくても私は気にしませんよ?」


 やっぱり、迷惑じゃん。



 ×+×+×+×+×



 その後は、普通に楽しんだ。柚珠姉たちはいなくなっていた。

 てっきり、粘ってそのままいると思ってた。


「ただいまー!」


 そして、今帰ってきた。


「お帰り! たくちゃんの写真、いっぱい撮っておいたからね!」

「は?」



 その後聞いた話によると、ずっと後をつけていたらしい。

 気づかなかった・・・。




 ×+×+×+×+×



 そして、翌朝。

 目の前に、凛がいる。


 なぜ?



「今日から同棲するのよ。・・・よろしくね。」


 なるほど、なるほど。言ってることはよく分かった。


 なんでやねん!


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