風呂入れって言われてももう眠い!リストラされた魔導士は塔に篭って実験動物達とハーレムする

白火取

魔導士とモフモフなハーレム

第1話 リストラと引き篭もり

「君、明日から来なくていいから」

ああ、いつかこんな日が来ると思っていた。


お約束なブラックな世界。

毎日休みなく上官の実験動物の世話をして、

最新の文献を読んでビラ1枚に要点まとめて、

入っては辞めていく新人に教育と尻拭いをして、

壊れた設備を気合いで直して、

上官の論文の再現実験データをそろえて、

毎朝1番に鍵を開けて郵便物の仕分けをして、

毎晩最後に空調をワザと消し忘れたまま戸締りをして、

ちゃんと毎日家に帰れる職場ですって体裁を整えて、


ああもう何でこんなことになっているんだっけと

ふと我に返った。

あ、これ魅了くらってたな。

魔法が解ければなんてことない普通のブラック。

気がついた時は一歩も動けなかった。


周りを見渡せば、案の定みんな魅了くらってる。

ダメだこれ。何ともできない。逃げよう。

でも何処へ?

いまさら別の生き方なんてできない。

でも今までみたいに命削って働くこともできない。


ああ、眠い。

とりあえずみーちゃんさらってモフろう。

もう食べたくないご飯無理に食べなくてもいいよ。


横領かな?

いや、今までの労働報酬を現物で事後承認でもらうだけだぜ。

みーちゃんに頼り切ってる研究成果なんて潰れてしまえ。


拉致監禁かな?

いや、来なくていいって言われたから在宅リモートで研究するだけさ。

みーちゃんの同意すらとってないけど誰も来れない魔塔で一緒に暮らそうぜ!

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