無慈悲
『カミーユさん、俺モビルスーツの操縦なんて経験ないんですけど』
『ニュータイプはいつだってモビルスーツとの出会いは必然だった、君ならできるよ』
その優しい口調の裏にはいったいどれだけの苦悩があったのだろうか、俺なんかには到底理解できない領域だなぁ。
でも俺はカミーユさんにデルタカイを託されたんだ。
やるしかない。
「はい!サニー・サンダース、デルタカイ、行きます!」
俺は機体を上昇させ、その後ウェイブライダー形態へと変形させてフットペダルを踏み込んだ。
身体に急激なGがかかり恐怖心は消え失せ、不思議な高揚感をおぼえた。
サブモニターでホンコンシティ近くの砂漠地を目的地に設定してその位置を確認しながら飛んでいるとカミーユさんからの通信が入る。
『敵は大型モビルスーツだ、大きさだけで動きは鈍い、機動力で圧倒してやればいい』
『了解!大佐!』
『大佐は呼び慣れていないから小っ恥ずかしいなぁ』
『はは、ビダン大佐可愛いですね』
『おいよしておくれよ、帰ったらこちょこちょの刑だ、軍最大規模の処罰だぞ』
『それは恐ろしい処罰ですね』
『冗談はこのくらいにしておいて、もうすぐホンコンシティ近くの砂漠地帯が見えてくるはずだ』
『了解!ビダン大佐!』
『ふん、いい度胸だ、心してかかれ』
メインモニターに大きな機体が歩いているのを確認した。
街への危害は少なかったらしい。
俺はスロットルペダルを踏み込んで機体を急上昇させた。
敵のサイコミュ兵器のミサイルが飛んでくる。
俺は機体を右往左往させてミサイルをかわそうとするもどこまでもついてくる。
『そのミサイルは恐らくサイコミュ兵器だ、撃ち落とさない限りはついてくるぞ!』
『了解!ビダン大佐!』
俺は機体を急降下させサイコミュ兵器がついてきたのを確認してウェイブライダー形態から人型へと変形させビームライフルで2発のうち1発を撃破した。
地面スレスレで人型からウェイブライダー形態に変形させスロットルペダルを踏み込んで水平飛行に入ると、後ろで残りの1発が砂に直撃して爆発した。
その後、敵が新たに発射した2発のミサイルを確認してそのミサイルが地面スレスレを追いかけてきたので、敵の懐に飛び込んで敵の真下に到達して機体を変形させて急上昇させた。
敵のビーム兵器が付いている腹をビームサーベルで切り裂いた。
デルタカイが通った後の爆風でミサイル2発が爆散する。
敵の頭部の目の前に到達して、シールドから出ている2本の刃でメインカメラを突き刺した。
そのまま薙ぎ払い頭部を両断した。
ウェイブライダー形態に変形させ、基地を目指す
「カミーユさんからコックピットが頭部にあるのかは分からないと言われてたけどこれならどこにあっても死んだだろ」
((惨いことするねぇ))
((ティアラのキッスお預けよりマシだろ))
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