チャンス・オブ・ア・ライフタイム 《両性で見た目美女能力者になった俺は憧れのヒーローになる》
月影光貴
第1話 変身
皆さん、遂に今夜世界が団結し飛来する隕石を破壊することに成功しました!繰り返します!隕石の破壊に成功しました!繰り返し......
世間でこの約半年間騒ぎ続けた隕石は破壊されたようだ、成功の確率は低く暴動が起きる可能性があると発表すらしなかったのに成功した、が残骸が飛来する事は確定しているのだが一応死者は出ない予測らしい。
俺は二重で安心した、この身や大切な人、地球が助かったこと、それとヤケになり犯罪を犯さなくて良かった事。
世界中で私のように
私も真似たい邪な気持ちと、憧れているスーパーヒーローのように止めたかった気持ちで矛盾を抱えていた。
しかし、俺は正義で行動する事に決めた、だが現実は非情でスーパーヒーローの様にあちこちの罪なき被害者を助ける事は出来ない。目の前で助けを求めている人しか助けられなかった、でも助けた方に感謝されたその事実で私は嬉しく奮い立たせてくれた。
病院が墓場じゃなくて良かったなと思うが、人間は貪欲なもので見返りを求めた訳じゃないけど根本から両足、左の視力聴覚失って
テレビで7チャンの特番ニュースを見ていたが、みんなが助かって良かったなという気持ちで泣き疲れてしまった。
窓からの夜風が気持ちいい、抗生物質や精神安定剤と睡眠薬も飲んだし寝よう
AM6:24 病室
「朝か、朝だ!本当に隕石は無くなったんだ!!」
俺は朝を迎えて完全に恐怖が消え、改めて生の実感を噛み締めて声を上げていたが異変に気がついた。
「声が変......?喉もおかしくなったか?いや、違う......なんだ胸がある?女......?俺は女になったのか......?夢?」
――身体の異変に気がついた、俺は確実に女になっていると。確実に確かめる為にある部位に手を伸ばした。
「え......?生えたまま?ん??まて穴も2つある!?!?てか根本から削がれた脚も完全に生えている!!??しかも、スーパー美脚!?」
俺は急いで、久しぶりに自分の脚で床を踏み車椅子を退けて鏡の前に立った。
「なんて......なんて美人なんだこれ!?圧倒的美白!しかも、オッドアイ!?紅色と水色で髪が長髪になっていて青い?というか男の時より身長も遥かに高くなっている気がするな......てか本当に俺の顔の面影がない......親からの最初の贈り物なのに......それよりちょいと待てよ......」
俺はかなりマズい事に気がついた、そうこの俺が
「俺......いや私でいいか......そもそも私は本当に昨日の自分なのか......」
と独り言を繰り返してあたふたしていた瞬間にノック音、朝食の時間だ......とてもマズい......これじゃあまるで私が梶原をぶち殺した後じゃあないか......なんて思っていたらドアを開けられた。
「梶原さん、おはようございます!隕石が無くなって本当良かっ......!?!?」
やばいいつもの看護師さんに見られた、どうすれば良い......でも不審者がこの個室に入るのはほぼ不可能、ならばここ入院期間で梶原貴音とこの看護師しか知らない事を話せば少しは何とかなるはず。
「お、おはようございます〜叫ばないで落ち着いてください、私は梶原貴音です......私と......」
と立ち尽くす看護師に色々と今までの雑談や自分の個人情報を話した上でDNA検査などをしてほしい事も伝えた。
「わ、わかりました......あなたが梶原さんだという事は私は信用します、私の誕生日をわざわざ祝ってくれた事はあなたと私しか知り得ないですしね。今すぐに主治医と家族にお電話でお伝えします......」
そう言い私の前に朝食を置き、急ぎ足で病室を出て行った。頼むからこの流れで警察に通報だけはやめてくれよと思いながら腹は減っても戦はできぬという事で食事をする。テレビをつけるとお祭り騒ぎだ、本当に良かったが自分の様な人に関する報道がない、自分だけなのかと不安になっていると再度ノック音。
「梶原さん!梶原ァ!?本当に......看護師が浮かれて冗談を言ったのかと......」
医者が驚き過ぎて呼び捨てになっているが無理もないと思っていたら。
「事実ならば、まずあなたの身体に起こった異変全てに前例がありませんので精密検査を行います、ご家族もそろそろ到着されると思います。それと疑う訳ではありませんが警察にも連絡をしました、ですがご安心ください。私たちはあなたを信用し全面的にサポート致します」
本当に良かった、人と仲良くなりやすい性格で救われた。それによく考えてみたら、ここの管轄の警察は自分が人助け活動した時に大体の人と交流がある。取り敢えず精密検査やら、恐らくされるだろう事情聴取などの面倒事を終わらせよう。
数時間後 PM4:11 病室
「疲れたぁ〜家族も帰って携帯もリンチの時に壊れて修理出しているしやる事ないし暇だな〜この顔でも眺めているかぁ?」
コンッコンッ
「はい?どうぞ〜」
誰だ、またいちいち説明するのは面倒だなぁ。
「かじ〜本当に見た目が女性みたいになっているし、しかも私より遥かに身長高いじゃない」
と笑いながら言うこの声は!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます