ブレスレットの力でダンジョンマスター!? 迷惑系動画配信者をボコって英雄になった俺の物語

暁 とと

第1話  ダンジョン

 俺の名前は、斉藤拓真。

 ニートだ。


 最近、世界各地にダンジョンができたらしい。ダンジョンで取れるドロップアイテム?って言うのは、かなりの額で売れるらしい。


 その中でも宝箱にあるアイテムを換金すると目玉が飛び出るほどのお金が手に入るらしい。


 働きたくない俺にとっては、夢の話である。


 これを、掲示板にでも書こう。


 俺は、意を決して近くのダンジョンに向かう事にした。


「父さん。お母さん。俺は大金を稼いで養ってあげるから。」


 っと、死亡フラグ的な事を言いながら、家で唯一な運動着であるジャージと有り金全部叩いて買ったダンジョンで使えるであろう剣を腰にかけてバスで1時間のところにあるダンジョンに向かった。


 ダンジョンがある場所に着いた。


「ひ、人が多い!!」


引きニートやってる俺からすれば人が多すぎて気分が悪くなりそうだ。


 だが、一攫千金を狙いに行った俺だ。そんな事をで、諦めてたまるか!!


「行くぞおお!!」


 と、息込んだが、周りの人に白い目で見られて恥ずかしかった。


「す、すみません....」


 よーし、俺は記念すべきダンジョンへの一歩を踏み出したはいいが、モンスターがいない。


 ネットで見たのだが、一階層ではゴブリンやスライムがいるらしいのだが....


「ヒャッハー!!ゴブリンみっけ!!」

「おい、こっちにスライムいるぞ!!」


 と言う、世紀末みたいな感じで俺が唯一倒せそうな雑魚モンスター達が蹂躙されていた。


 おい、俺はここでお金持ちになりたいから有り金を叩いてこの名刀月光を買ったんだぞ。


 モンスターを倒せないとか、どおなってんだよ。もし、ここにダンジョンマスターが居れば文句を言ってやりたい。


 俺はこのままでは引き返す事が出来ない。2階層に足を運んだ。


 2階層では、一階層とうってかわって人は少ない。


 だけども、モンスターが沸かない。


 「もしかして、俺のオーラか何かでモンスターが寄ってこないのでは!?」


 などと、謎の自信を抱きながら2階層を歩き回っていると古そうな宝箱を発見した。


「おお〜これは、もしや一攫千金を狙えるレアアイテムがあるんじゃ〜!!しかも、鍵がかかってないぞ〜」


 期待を持って、古そうな宝箱を開けてみると....空だった。


「おいいい!!なんで空なんだよ!!もうアイテムを取ったなら宝箱に『回収済み』とか貼っとけよ。変に期待してしまったじゃないか。」


 ぷんぷんと怒りながら歩いていると、変な出っ張りにつまずいてしまった。


 すぐに立ち上がり、誰も見ていないか首を左右に振って確認した。


「ふぅう。」

 

 額の汗を拭い、歩き出した。


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