第13話・洞窟のボス戦

 スキル上げをしつつ、洞窟エリアで鉄鉱石や水晶を集める。水晶は精錬インゴットというアイテムになる。ガラスもないか調べたら、キラキラフラワーという花が材料らしい。


 キラキラフラワーは洞窟内で発見できた。採取レベル5は無いと採取できないようだな。そうして集めながら奥へ奥へと進んでいく。


 毒蜘蛛のモンスターが現れるが、ポイズントードの皮で作ったラウンドシールドがあるため、毒への耐性は高いし、解毒薬はある。


 そうして進んでいくと、ボス壁、透明なボスフィールドが形成された。


「えっ、ボスいるの?!」


 まさか洞窟エリアにボスモンスターがいるとは。町など次が確定しているルートでないため、その可能性は考えられていなかった。


 知らないだけかも。そう考えながら前に入る敵を見る。正直勝てる自信はある。


 こちらはレベルが6と7。装備はグレードが上がり良い物を装備していて、武器は普通だが魔法には力を入れた。


 よし、勝つ方法は決めた。


「出たな」


 出て来たのはポイズンタイラントスパイダーというモンスターである。モーション確認とかできないが速攻で決めるぞ。


 油の入った火油の瓶を投げつけて油を付けて、火魔法を集中して放つ。


「うおっ」


 かなりの勢いで良く燃える。蜘蛛の悲鳴を聞きながら、投擲しつつ、火魔法を放ち続けた。


 毒の牙、紫の明らかに毒々しい槍のような足。糸攻撃がある中で、リファを召喚しつつ、火属性の徹底攻撃を続ける。


 辺りが照らされながら猛攻を続けて勝つことができた。推奨レベルはかなり下だな。草大将より強くて、アサルトウルフくらい。火属性が弱点か。


 弱点が火で無かったら時間がかかるか全滅してたな。


『ポイズンタイラントスパイダーが討伐されました。討伐者に報酬が送られます』


『ポイズンタイラントスパイダーがソロ討伐されました。討伐者に報酬が送られます』


『討伐者に称号:毒暴君を討ち取る者が送られます』


 おお、毒耐性が上がり、攻撃力が上がる称号だ。手に入ったのは、パーティ討伐とソロ討伐だ。


 パーティ討伐は『水晶の首飾り』。召喚魔法を強化するアクセサリー装備だ。


 もう一つは【浮遊する短剣】。これはレギオンの召喚魔法だ。短剣を呼び出して、自動戦闘をさせるらしい。


 その他にドロップアイテムが手に入り、奥へと道が進む。地底湖? 水晶が生えた煌びやか水晶洞窟が広がっているな。


 進む道を登録しつつ、私はこれを持ち帰り、黒猫に相談する。


『マジで!?』


 黒猫はロックゴーレム、ダンジョンエリアのボスをソロ討伐。しばらくしたらいい物が手に入ったから渡すとのこと。


 その間は平原エリアのソロ討伐しに向かい、ちょうどソロ討伐したところらしい。


『新エリアソロは取られたか。まあいいや、その先があるとしたら、町情報以外にもルートはある?』


 個人チャットで話し合う。その考えが正しいのなら………


「狩猟の森、山頂へと進む道とか、エリアとしてエリアボスがいる可能性はあるね」


『これは慎重に扱わないといけない』


 狩猟の森は多くのプレイヤーが行き来しているが、猟師の罠がたくさんある。それを解除、発動させずに進むのは難しいため、奥は未開拓だ。


 知られれば無理やり通って、罠を壊したりしてギルドから警告が飛ぶ。もしかしたら無関係のプレイヤーも利用できなくなるかもしれない。


『実際あり得る。盗賊情報が出たとき、NPCを襲うプレイヤーだったというときがあった。その場合、なんとPKが発生。レッドプレイヤーはPK対象にされて一方的に攻撃された』


 そんなことがもう起きてるのか。


『ノートは物作りしてるのは黙った方が良い。ブラリス多いと聞く』


「うん。ブラックリスト行きのプレイヤーは多いね。知られれば解除しろとか言ってきそう」


『知り合いが露店してて、そういう客が来て衛兵雇い出した。新規のお客が来なくなりそうって愚痴ってる』


 もう粘着プレイヤーが現れたか。


『ノート、知り合いの大手プレイヤークランを味方にする?』


「宛てはあるの?」


『この前ノートからもらったアサルトレッグが喜ばれた。知り合いは分かっている派だから、制作を頼んでダメなら時間を置いたり、報酬を上げたりして頼むくらい』


「それならいいよ」


『おk、相談してみる』


 こうして会話を終え、お金の件も伝えておく。黒猫の分はしっかりとってある。


 そろそろアサルトレッグの強化シリーズは売り切れになる頃だ。新しい装備品を作るか。


 そう言えば魔法職だから杖が欲しいな。魔法剣士は短杖を用いて使うらしいから、作ってみるか。


 そうなるとトレントが出る狩猟の森を調べてみるか。そう思いまずは拠点へ戻る。


「水晶の首飾りを装備して、リファを召喚」


「わー」


 少しは強化されたらしい。といっても見た目変わらない。見た目が変わるのは三段階強化してかららしい。


 アクセサリーは三つまで装備できる。だがスロットオーブという貴重品が手に入れば、魔法スロットかアクセサリースロットの枠を増やせるらしい。


 確かアサルトウルフのソロ討伐報酬とロックゴーレムパーティ討伐で出たらしい。それくらいレアなのだ。とりあえず狩猟の森を調べてみるか。その前にやることはある。そちらに手を出そう。

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