第19話

「書き込みの内容について、メール下さい。それを見てから、少し、考えさせて頂けますか?」


「…はい」


やっぱり難しいか。


晩御飯を食べて、片付けていると、零のスマホが鳴る。


「あ!足助先生です」


ん?少し考えさせてって言わなかった?少しってまじ、少しすぎないか?

零はすぐにスマホを渡してきた。


「…検討させて頂きました。すみません…、私の妻と話して頂けますか?」


「は?」


「以前、社長をしていたのですが、今は育児をしています。ですが、ブルーベリーさんについて話したいとかで…」


「はぁ」


よくわからないことになった。社長の妻とか知らない。


「こんばんは!ピーチちゃん!?はじめましてー」


…え、嫁?元気だな。


「あ、はいーピーチで〜す」


「さっきの電話の内容、全て聞かせて頂きました」


「そうなんですか…」


私の素性も知られてそう。いや、零のことも知ってそうだな…。


「私、ブルーベリーファンで。推してるんですよ〜」


ん?


「モデルぜひぜひお願いします!」


「…!え、ありがとうございます…」


いきなり決まった。


「それから、歌も歌ってほしいです」


ん?


「私がプロデュースして〜モデル事務所から歌手を輩出します。まぁ、これは願望ですけどねー」


なんだそれ?願望?

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