第4回 俳句と言えば切字ですよ

霜柱俳句は切字響きけり 石田波郷


という句があるくらい、

俳句といえば切字です(このフレーズずっと使ってますね😂)。


切字とは、「や」「かな」「けり」というあれです。波郷も使ってますね。

また、有名な句の多くに切字が使われてます。


古池や蛙飛びこむ水の音 松尾芭蕉

神田川祭の中をながれけり 久保田万太郎

念力のゆるめば死ぬる大暑かな 村上鬼城


よく俳句の解説本で使われる例ですが、芭蕉の句の切字「や」を普通の助詞に変えてみると、以下のようになります。


古池に蛙飛びこむ水の音

古池へ蛙飛びこむ水の音


文章としての意味は通じますが、これだと「古い池に蛙が飛び込む水の音がした」ということ以上の余韻や鑑賞可能な余白がなくなる印象を受けます。

説明しているだけの句というか。


切字は、「俳句の中に切れを生み、句全体の余韻や広がりを与える効果がある」と言われるのも、うなずけますね~(*-ω-)。


よく使われる切字は、「や」「かな」「けり」以外に「よ」とか「ぞ」など十八字あると聞きます。ただ、ネコ?は、「や」「かな」「けり」以外の切字を意識して使ったことはないです。


個人的には、上五や中七の末尾に「や」を持ってくることが多く、他方で「かな」や「けり」は使いづらいです。「かな」や「けり」を使うのは何となく気恥ずかしさもありますかね。そんな大仰なこと言ってませんよ…みたいな。

あと、切字を使わず、中七を体言止めや終止形として「切れ」を入れるような作り方はやるかもです。


切字の詳細は専門の本を読んでいただくとして、「切字」あるいは「切れ」について私がよく指摘される点、悩む点をば。


◎意図せず切れる

 ワーディングによっては、切れを入れたつもりがなくても句が切れてしまい、意味が通じない、鑑賞がしづらい句ができてしまいます。まったく意識せず中七を動詞の終止形としてしまい、「ここで切れを入れてますか?」と質問されることがありますね。

 いや、「切れてないですよ」(長州小力風)というね……。正直、指摘されるポイントが掴めておらず、何が正解なんだか分かんない🤔というのがネコ?の現状でございます。


◎三段切れ

 これを切字のところに書くのが適切かどうか分かりませんが、「三段切れ」もやってしまいます。 例えば、「春の昼中華料理屋我一人」のような、上五・中七・下五がぷつぷつと切れてしまうような句ですね。

 意味は通じますし、情景も浮かぶと思うんですが、リズムがよくないってことなんですかね?句で伝えたいポイントも分かりづらいですかね。


◎一つの句の中で複数の切字を使う

 これもぼーっとしているとすぐやってしまうのですよね。具体的には、上五で「や」を使い、下五で「かな」とか「けり」を使うようなケースですね。作句した後に、「あ、切字が二つある」と気づくこともあります。

 句作者が感動したポイントや強調したいポイントがぼやけてしまうというのが、理由のようです。やっちゃダメではないが、切字を複数使って佳句を詠むのは、超絶技巧だとか。私は一生やらない気がします…。


◎下五の最後に切字の「や」を使う

 私はやったことがないですが、「けり」や「かな」を句末に置くのに対し、「や」はあんまり句末では使わないという話は教えていただきました。句全体が大げさな感じになるとのこと。

 

まあ、ここまで切字あるいは切れについて指摘されたこと、教えていただいたことを書いてきました。ただ、私自身、なんでそうなるのか理屈がよく分からんのです。

「そういうものだ」と教えていただいたので、「そうなんですね」と見よう見まねでやっておりますね~。


思いのほか、今回は長くなってしまいました~。

さあ、次回は何を書こうかな?

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