老夫婦と銭湯

お馴染みのコーヒー牛乳を1本買っておく。


「早いね」

「あなたが遅いんです」


いつもの台詞と共に暖簾をかき分け脱衣所から出てくる火照った顔に、これまたいつもの返事をする。


「まぁまぁ、貸して」


互いにもう一人じゃ飲みきれないコーヒー牛乳。

紙蓋を綺麗に剥がせた夫の得意顔が笑いを誘う。

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