第4話 植物の魔物を探しに森へ

 俺達はそれぞれの部屋に入り荷物などを置いて整理した。


 俺が荷物の整理をしている最中にドアの方からコンコンとノックする音が聞こえてきたのである。


「はいどちら様でしょうか!?」


「私です。オリビアです。中にはいってもよろしいでしょうか」


「はいどうぞ」


 オリビアは俺の部屋の中に入ってきた。しかもオークにやられた人たちの装備品を身につけていた。


 「ダイスケさん、まだ荷物の整理をしてらっしゃるのですか」


「はい。オリビアさんは終わったんですか」


「はい今しがたおわりましたわ。そこで、魔物の討伐に向かうため、ダイスケさんを訪ねましたの」


「えっ‥‥‥今から魔物の討伐に行くんですか」


「はい。もちろんですわ。街の方たちが困っているのです。早く魔物を討伐に行かないといけないでしょう」


 そうかそれで装備品を身につけていたんだなと判断した。


「は‥‥‥はあ、やることが早急ですね。分かりました。すぐに整理は終わると思いますので、宿屋のフロアでお待ちください」


「分かりましたわ。では、フロアで待ってますわね」


 こう言ってオリビアは部屋を出ていった。俺は荷物の整理を速やかに行い少しして整理を終えた。


「さて、あとはこいつをどうするかだな‥‥‥」


 俺は持っていたモンスターコインをどうするべきか考えた。今すぐにガチャを引くか!? 


 いや、お楽しみは先にとっとくことにしよう! そう思った俺はモンスターコインをポケットにしまうと、オリビアが待っているフロアに向かった。


 フロアに着くとオリビアが反応した。


「あら、意外と早く整理がおわりましたのね」


「ええ、今から討伐に行くことを考えて、早く整理を終らせました。終わった後にくらいと大変ですからね」


「そうね。なら今すぐ目的の魔物がいる森に向かいましょう」


「はい。分かりました。」


 こうして、俺達は宿屋を出て徒歩で森に向かった。森はオリエント街の北側にある。


 現在街の北側のエリアにいたので、北の森まですぐ近くの距離であった。約20分ほどで街の外に出た。


 もちろん関所で検査を済まして、街の外に出たのである。また、街をでると草原が広がっていた。


 草原の中に道がありそこを通って森まで向かった。魔物などは全く現れなかった。


 そして10分くらいして森の入り口に着いたのである。


「さて、森の入り口に着きましたが覚悟はできていますか」


 オリビアに尋ねた。


「もちろん覚悟はできていますわ。さあ森の中に入りましょう」


 こうして俺達は森の中に入っていった。


 草木が生い茂っていて、うっそうとした感じがする森であった。俺はその中を進んでいったのである。


 すると、小さいスライムが現れて襲い掛かってきた。俺はすぐさま腕につけているアイテムに触り”変態”と唱えたのである。


 俺は真っ黒いスーツアクターの格好になってすぐさまスライムを殴ったりした。殴られたスライムは貫かれなかのコアが破壊され倒れた。


 すると、アイテムがそのスライムからエネルギーを吸い取っていたのである。これは一体‥‥‥!?


 すると、何やら声が聞こえてきた。この声には聞き覚えがある。能力の使い方を教えたやつだ。


「どうやらそのアイテムを気に言ってくださったようですね。」


「別に気に入っているわけじゃない。魔物を倒すためにこのスーツアクターを着込んでいるだけさ」


「そうだったのですか。私は似合っていると思いましたが‥‥‥」


「に‥‥‥似合っているって‥‥‥このスーツアクター着込むの恥ずかしいんだからな」


 俺は照れていたのである。


「それより俺になんの用だ。まさかほめに現れたわけじゃないんだろ」


「ええ。なぜスライムからエネルギーを吸い取ったのか説明するために現れました。」


「では、あのエネルギーは何かに用いるのか」


「ええその通りです。あなたは必殺技を放ちましたよね」


「ああ、アブノーマルキックのことか」


「そうです。あの必殺技を放つにはエネルギーが必要なのです。そのため、スライムからエネルギーを摂取していたのです」


「ということは、雑魚の魔物を討伐して行けば多くのエネルギーを摂取して再び必殺技が放てるようになるのか」


「はいそうです。ですので、多くの魔物を討伐してチャージしておいてくださいね。では私はこれにて」


「これにてって‥‥‥というか本当に消えやがった」

 

 声は聞こえなくなった。突然現れて突然消えやがって! ふざけてるなと思いながら植物の魔物を探して進んでいったのである。


 進んでいくとスライムが多く現れてきたのでそいつらを全員殴ったり蹴ったりしながら倒していったのである。おかげでだいぶエネルギーをチャージできた。


「ね~だいぶ森の中を進んだと思うけどまだ目的の魔物は現れないわね」


「ええ、俺達を恐れて隠れているのかもしれませんよ。ハハハハハ」


「笑っている場合じゃないわよ。このまま見つからずに夕暮れになったら帰るしかないじゃない。なにもやらずに帰れば恥をかいてしまうわ。なんとしてで早く見つけないと」


 オリビアは喝采を浴びたいようで、早く魔物を倒したがっているな。でも、慎重に進まないと危険だぞ!!


 そう思っていると、オリビアは急いで見つけようとして、辺りをせわしなく動いて魔物を探していた。


「ちょ‥‥‥そんなにせわしなく動くと、魔物に突然襲われた時対応が難しくなりますよ。少し落ち着きましょう」


「そうは行かないわ。なんとしてでも見つけないと」


 相変わらずせわしなく動いていた。そんな時であった。突然魔物が俺達の前に現れたのである!!

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