第12話 【現代知識無双?】

眩しい日差しによって起きた。

今日は一体何をするのだろうか

俺はリビングに向かった。


((あ! おはようございます ヒカルさん))


((おはようございます ))


((今日も依頼を受けに行くのですか?))


((いいえ しばらくは2人で勉強ですね))


((2人で...))


((何ですか?))


((いえ なんでもありません ごめんさない))


なんか少し気が抜けてしまうな

なんか安心するというか...

日本ではこんなに打ち解けて話せる相手は

いなかったような気がする。

いや 昔 誰かに辛かったら頼ってくれって言われたっけ?

あまり覚えていないけど


((まあ 朝食にしましょう。 まあ昨日と同じでカレンは寝ていますけどね))


彼女は苦笑してそう言った


食事を運んでくれた 本当に気が利くし

ありがたい

...気が利くってなんか上から目線な気がするな

なんて表現したらいいのやら


((早く召し上がっちゃってください))


((はい ありがとうございます

いただきます))


...温かい 温かいと表現しよう


そうして食事を終えた


((ご馳走様でした いつも美味しい料理をありがとうございます))


((料理だなんて 大層なものは作っていませんよ

それにヒカルさんのいた世界の方が美味しい

食べ物があったのでしょう? ))


((...こっちの世界の方の食事の方が美味しく感じますよ))


((お世辞は大丈夫ですよ でも

そう言って貰えると嬉しいですね))


((お世辞ではないですよ 料理に温かみを感じます))


((ふふっ 何ですか それ))


彼女は笑っているがお世辞ではない

この世界に来るまではこんな美味しいと感じたことはなかったのは本当だ


((じゃあ 勉強しましょうか))


((はい お願いします))


こうして勉強を開始することとなった。

しばらく勉強に集中していると彼女はふと

質問してきた。


((そういえば ヒカルさんの元居た世界って

どんな所だったんですか?))


((えーっと

まず 魔物とか魔法とかは存在してなかったですね それに種族も僕と同じ人族しかいなかったです。))


((魔物も魔族もいなかったんですね

それなら さぞ平和だったでしょう))


((そうでもありません この世界よりかは平和

かもしれないですが争いがないという訳では

ありませんよ))


((何と戦ってたのですか?))


((人間同士ですよ))


((人間同士...私たちの世界も昔は争っていたそうですが 魔族との戦争になってからは

目立った人間同士の争いは起こらなかったですね...

ヒカルさんの世界はあまり発展していなかったのですか? ))


((この世界の全てを知っている訳ではありませんが、少なくともここよりは発展していると

思いますよ))


あれなんか見下すような言い方になって

しまったな 少し訂正しよう


((もちろん この世界にも自分の世界と比べて

発展している部分は沢山ありますけどね))


((そうんですか 例えばどんなところが?))


((えーっと...魔法とか?))


((ヒカルさんの世界には存在していない概念

ですしそこは比較しても仕方ないと思うんですけど))


((うーんと 他には...))

やばい 何も出てこない


((無理に考える必要はありませんよ

魔法以外出てこないということは

私たちの世界よりもずっと発展していることは分かりましたから))


((すみません))


((何を謝っているんですか?

でもやっぱりそんな発展した世界でも争いは

起こってしまうのですね))


((まあ必ずしも同じ種族だからって分かり合えるという訳でもないと思いますから...

それに人口も国の数も多かったですからね))


((どのくらいですか?))


((人口が80億人くらいで 国の数がだいたい200くらいだった気がします))


((え? ...多っ))


ナチュラルな反応が来たのでビックリした

てっきり ((多過ぎないですか?)) とか言われる

と思ってたから


((それなら人間同士争うのも仕方ないのかもしれないですね))


もしかしたら魔族がいなくなったらこの世界も

人間同士で争うのではないだろうか。

いや 次は種族間での争いかもしれない

この世界から争いは無くならないと俺は思っている。

何故なら人は貪欲だから...とは言ってもこれは

漫画とかを読んでそう思っただけだから

あまりあてにならないかもしれないけど


その後 彼女は色々質問してきた

どんな料理があったんですか? とか 貴族とかは

いたんですか? とか 他にも色々

自分の知識の範囲で答えているととても驚かれた。 どれもが信じられないといった反応だった。

自分の世界とは違う発展した世界の話だから

そうなってしまうのも仕方がないだろう。


((あ そういえばヒカルさんのこと

よく聞いてなかったですね。良ければ教えて

いただけませんか?))


((.....まあ普通ですよ ))


((え? ...そうですか))


なんとも言えない雰囲気になってしまった

話を変えなくては


((えーと そういえばこの世界って学校というものはあるんですか?))


((ええ 一応ありますよ。剣術の学校とか

魔術の学校とか 強制ではないので行かない人の方が多いですけどね))


((そうなんですか ))


学校というものがあるらしい少し気になる

でも 行く機会はないだろうな。

元の世界に帰らないといけないし 彼女たちだってそのために力を貸してくれている。

だから 彼女達のためにも俺は帰る努力を

しなければならないのだ。

そのためには学校だとか他のことに気を取られちゃいけない

けど正直 まだこっちの世界に居たい気がする

多分気の迷いだ そういうことにしておこう


そしてまた勉強に集中した


-----------


((お昼ですね 何か作りましょうか ))


お昼? ああもうそんな時間か。

勉強を開始してから6時間くらい経ったのかな?


((さあ 一旦勉強をやめましょうか。

もし良かったら手伝っていただけるとありがたいですね 知識がある分 美味しい料理ができるかもしれませんから))


((はい 喜んで手伝わせていただきます))

まさか頼ってくれるとは...色々なものを貰ってばかりだから 少しでも力になれると嬉しい


((ふふっ よろしくお願いしますね))


俺は元の世界の知識を生かしてできるだけ

美味しいものを作ろうとした。

だが...俺はあまり料理が得意ではなかった。

結局 俺は 野菜を切ることしか出来なかった

辛い... 辛すぎる... 色々聞いてきたのに全部

分からないと言ってしまった...


よし 料理人でも目指そうか

そして美味しい料理を振舞ってあげよう

...冗談だ

でも 俺以外にも転移してきた人とかがいれば

日本の料理を再現したりもできるのかな?


その後は 起きてきたカレンと一緒に昼食を

食べてカレンは依頼を受けにいった。

俺とミルは家で勉強 疲れたら息抜きに雑談をしたりした 夜になったらカレンが帰ってきて

夕食を食べて 一日が終わった。



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