23

結局、経営者にまでたどりつけなくて休憩時間は終わった。


後半戦もしゃべらなかった。でも話にはついていけたと思う。


女性の成果ゼロ。英語の成果1ってとこか。


次のお題は、なんとジャパニーズアイドルについてだと?

こりゃあサブローに聞かないと。

ちょっとほかの人には出来ない話題が持ち出せるかも。

でもしゃべりたくはないなあ。


さて気持ちを切り替えて、金曜の飲み会だ。


その前にサブローを誘って飲んだ。


彼女は遠征から帰ってきてはいたけど、ちょっと飲むぐらい平気だろう。

というか彼女もライブがあって、戻ってくるのは遅いらしい。

最近は一緒に住んでいるようだ。


サブローも話したいことがあるらしく、

彼女と同棲するのはどうなんだという話になった。

俺の方がその点については経験豊富ということだからだ。

まあ経験があるっていったってケースバイケースだからなあ。

サブローの話は幸せそうでうらやましいよ。


そして俺のほうはジャパニーズアイドルについての所見を聞いた。

「なんだそんな大仰なこと。考えたこともないよ。」

「なんだよ。いい話が聞けるかと思ったのに。」

「推しのことしか考えてないよ。」

「ふむ。それもひとつのネタだな。」「推しって英語でなんて言うんだろう。」

とスマフォをいじくる。

fav とか fave とか出てくる。


「なんだ、真面目に英語やってるのか。」

「まあ、その気はないけどね。なんとなくだよ。」

「英語が副産物ってことか。」と笑ってる。

「うん、そうなってる。メインがはかどらないけど。」

「いい子はいないのか。」

「いないわけじゃない。でもまだ芽がまるっきしでない。」

「なんか絶望的だね。」

「まあそこまで悪くないけど。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る