15

今日は食器を探しに街に出た。

ネットでも探している。

でもやっぱり質感とか重さは持ってみないとわからない。

料理好きだから、食器にもこだわりがある。


今も十分食器はある。

それでも新しいのを時々見つけに行く。

料理道具も時々買う。

そうか、一応料理が趣味とは言える。

毎日にことだから、趣味という意識はないけど、英語で自己紹介した時、

料理が趣味と言えばよかった。


ちょっといびつな形をしたアイボリーっぽい色の皿に目が行った。

もってみるとずしりと重い。

もうすこし軽ければなあ。

会社に持っていく弁当箱も物色した。

だいたい見たことがあるやつばかりだ。

今日の店は初めて来たけど、置いてあるものは似たり寄ったりだった。


結局何も買わず帰りにバーに寄った。

前にサブローとも来たことがある。

カウンターでウィスキーを頼む。

向こうのテーブルに女子2名で飲んでいるのが目に入った。


今までバーで女性に声をかけたことはない。

さすがにそれは軟派すぎるというか。

でも今日は声をかけたい気分だった。

二人の会話が耳に入る。

ウィスキーの味について語っている。

俺も話に加わりたい。


代わりにマスターに声をかけた。

「女子ふたりで店に来たりするんですねえ。」

「多いですよ。最近。」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る