第23話 スライム型人工知能搭載ロボ
そして奴隷商が欠損奴隷について説明していくと、シュバルツさんは興奮して目の前の欠損奴隷が二つ名持ちの有名な冒険者である事を話してくれる。
「なるほどね……だが、そんな人が何故……」
「それは……私の産まれた村を焼き滅ぼし、村人たちを焼き殺した亜竜をぶっ殺したが、代わりに死に際に放たれた亜竜のブレスを喰らっちまってこの様さ……。まぁでも私が生きていて亜竜は死んだという事はこの勝負は私の勝ちで、仇はちゃんと討てたのだから、私はもうその事実だけで十分だね……」
それほど有名な冒険者が何故ここまで酷い状態になってしまったのか疑問に思い、つい口に出していたのをアーシャに聞かれてしまっていたようで、事の経緯を話してくれる。
どうやら仇を討った代償としてボロボロの身体になてしまったようなのだが、仇の亜竜を倒すという生きる目標も無くなった今となっては、自分の身体がボロボロであろうともどこか無関心というか、他人事のような雰囲気さえ感じてくる。
だからこそ、アーシャの目には生気が感じられないのだろう。
「よし、気に入った。俺はお前を買おう……」
「フン、物好きの貴族もいたもんだね。こんな身体で興奮するとは……」
そして俺はもともとアーシャを買う予定だったのだが、その話を聞き余計に欲しいと思った為購入する旨を奴隷商へ告げると、アーシャは俺が購入する理由を何かと勘違いしてしまっているのが彼女の反応から見て分かるのだが、訂正するのも面倒くさいので否定する事もせず奴隷商のオーナーとの話を進めていき、金貨二枚で豪炎のアーシャを購入する。
そのあと、奴隷商を出た俺はシュバルツさんと別れてロレーヌ領内に建てた俺の為の別邸へアーシャを横抱きで担いで入ると、ベッドに寝かせる。
「なんだい? 早速お楽しみかい? 自慢ではないがこれでも私は初めてなんだ。お手柔らかに頼むぞ」
「はいはい」
早速アーシャが的外れな事を言ってくるのだが、それを軽く流して俺はストレージからスライム型
「まったくもぉっ!! 僕を出すのが遅すぎるよっ!! ずっと待っていたんだからねっ!!」
すると、スライム型ロボであるスーは一度地面に降り立つとボーイッシュの形をした女の子へと変化していき、出すのが遅いと抗議して来る。
因みに人型になっても身体の素材は変わらないので透き通っており、まるで人型のゼリーのような見た目である。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます