第3話 Start

何とか凌いだ…


おっと、さっき助けたのは少女だったよな?


姿が見えないが助かったのか?


全て謎だ。何もかも謎だ…


外は、どうなった?



全てはここからだ。とにかく出ろ!!



さっきから偉そうに、何様のつもりだ!!


いいかげん姿が見せろ!!


悔しいが言われた通り出てみるしかないな。


ここにはこの店の老婆しかいない…話もしない。


客ではないから仕方ない。でもさっきは救われた。



始まるぞ!!見物だな。選択間違えるなよ。



くそっ、馬鹿にして!!



店の外は、綺麗な青空が広がっている。


さっきのは何だったのか?夢なのか?



この景色、やはり子供の頃に見た。


懐かしい…この頃に戻りたいな。苦しいな、今は。


やり直しは出来ないな。それは当たり前だ。



 出来なくはないがな、それなりの代償は払ってもらうぞ。やってみるか?それとも苦しみながら生きていくか?



………やってみるか…これがチャンスなら………



じゃ、こんな感じで。



※バタン※



う…体が動かない…何かに押さえつけられて…



 手始めにお前の意識をもらうぞ!!これが目当てだったんだがな…早々と手に入っぜ!!



記憶が、支配されていく…全ての記憶…


俺は誰だ?なんの為にここにいるんだ?



眼の前にあるのは、扉が2つ。


黒と白の扉だ。どちらかに入れってことか。


じゃ、白だな。


※ガチャ…ギィー…※


【お選びいただきありがとうございます。私がこの世界の案内人です。では、最初にこちらの意識を差し上げます】


 おい、おい、おい、何だよ、意識を差し上げるって。貰っていいものか?俺には何の記憶も思い出も無いからもらっておいたほうがいいのかな?


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