ぼっち少女と一般凡人の俺

プラナリア

第1章 出会い

プロローグ─孤独─


ザーザーと降りしきる雨、ゴロゴロと轟く雷。

そんな最悪な天候のなか、魔王城最深部、魔王の間で無機質な声が響いた。


「神の炎」


そう呟いた少女の手から金色にも見えなくもない火柱が上がり、その炎は真っ直ぐ人とは思えない異形の元に届く。


「グアアアアアアアッ!!!!!」


炎に苦しむ声が数十分続き、火が消えたころには異形は膝をついていた。


「...何故...何故お前が、神の力を使えるのだっ...!?...ただの小娘のくせに...!」

「私が一部を奪ったから。」

「馬鹿な!?そんなこと出来るわけが「神の槍」グアアアアッ!」

「出来るよ、私のスキルなら。貴方のスキルも貰うね。」

「何だと!?やめろ!!そんなことされてたまるか、魔の壁」

「吸収」


少女が呟くと同時に手から黒い渦が現れ、異形が貼ったシールドもろとも異形のオーラを吸い取っていった。


「ち、力が抜けていく...まさか、本当に奪われたのか...?」

「全部じゃないよ、一部だから。」


─それじゃ、さよなら。


途端、雷がその部屋を貫いて異形に直撃。その後少女によって召喚された5属性の光線が異形に向かって放たれた。















その日、魔王アルベルトはたった1人の少女に敗北した。

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