#1 いかさま師vs転校生~大富豪編~

@kokoroyomi

#1 第1話 始まり

つまらない。そう思い始めたのはいつ頃からだろうか。毎日毎日下らない生活。変わらない日常に飽き飽きしてきた。

俺の名前は、伊藤 大輝(いとう ひろき) ただの高校1年生だ。

曰く、俺の親があのお天道様のように大きく輝くようにってつけた名前だか、それらしい出来事はまだない。

◯◯「おはよう伊藤!」

こいつは遠藤 雄大(えんどう ゆうだい) 俺の後ろの席のクラスメイトだ。

伊藤「朝っぱらから元気だな。」(いや、遠藤の場合は 昼も夜もか)

伊藤「 五月病 かもな。」

遠藤「何言ってんだ まだ4月だぜ」

伊藤「そういうことじゃないよ」(この学校はかなりの進学校だもちろん偏差値も高い。 そのせいか今になって、どっと疲れが出てきたよ)

遠藤「それより聞いてくれよ伊藤。 俺昨日トランプやってたんだけどよ、 またボコボコにされちゃって少し手伝ってくれねえか?」

突然だが俺は 頭脳ゲームが得意だ。 そうは言っても半分ぐらいはイカサマだけど、、、

伊藤「 またか。毎度毎度よく懲りないな この間は七並べだっけか?」

伊藤「 それで 、トランプって言ってもどんなゲームなんだ?」

遠藤「 俺が昨日やったゲームは大富豪だ!」

伊藤「( ̄Д)=3はぁ、何で自分の得意な分野で勝負しないんだ?遠藤はスポーツ推薦でこの学校に入れるくらいには運動神経いいんだから、 スピードとかやってみればいいのに、、、」

遠藤「 いや、自分の弱い所で戦ってこその本当の勝利じゃないか」

伊藤「 俺が手伝ってもか?」

遠藤「 それはそれ、これはこれ」

伊藤(都合のいい言葉だな、)

伊藤「 分かったよ。放課後協力してやるよ」

ガラガラ

先生「おーい みんな席につけ」

伊藤「遠藤も早く席に座った方がいいぞ」

先生「 突然だが みんなに転校生を紹介する」

クラスメイト「は?」

伊藤(この先生は何を言ってるんだ?俺たちは1年生で、しかもまだ春だぞ。 もしかして、先生も五月病か?)

ポィ

伊藤(なんだこれは?方向的に遠藤からか?)

クシャクシャ

まだ4月だぞ

伊藤( 怖いよ、なんで分かんだよ!)

先生 「おいそこ、 静かにしろ」

伊藤(早速目をつけられてしまった)

先生「 入ってきていいぞ」

◯◯「なんだかつまらなそうな学校ですわ」

ザワザワ

伊藤( ( ゚Д゚)驚いた。もちろんこの女の言葉もそうだが、それ以上に驚くべき光景が、女の後ろにある)

先生「あなたは誰ですか?」

怪しい黒服男「私はお嬢様の護衛です」

先生(・・・入ってきちゃ駄目でしょ)

怪しい黒服男「一応、この学校の校長からは許可を得たのですが」

先生 ( 校長の野郎、ちゃんと連絡よこせや!)

◯◯「 まあそんな些細なことどうでもいいじゃありませんか。 私の名前は 西園寺 奏(さいおんじ かなで) あの西園寺グループトップの娘ですわ」

ザワザワ

伊藤 (西園寺グループ?)

遠藤「もしかして知らないのか?」ヒソヒソ

伊藤 「遠藤 知ってるのか?」ヒソヒソ

遠藤「知ってるも何も 有名企業じゃないか。 知らないのは伊藤くらいだぞ」ヒソヒソ

西園寺「おいそこ、人が喋ってるのに何話してんですか これだから 一般庶民は。 そうね、 私の偉大さを分からせるために 何か一つ勝負をしましょう! 内容はあなたが考えてちょうだい」

伊藤(まじか、、、)

伊藤「遠藤トランプ持ってるか?」

遠藤「え、ああ 昨日壊しちまってな、ちょうど朝買い足したところだ」

伊藤「使っていいか?」

遠藤「いいぜ」

伊藤「サンキュー。 じゃあ 大富豪でもやるか」

西園寺「 大富豪って 3が一番弱く、2が 一番強いゲームかしら?」

伊藤「ああ、そうだ。 なんだ 別のにするか?」

西園寺「 ばっかじゃないの。 この 西園寺 奏 一度言ったことを変える気はないわ。 それに生まれながらに 大富豪である私がそのようなゲームに負けるとでも」

伊藤「オッケー」

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