これから青春が始まりそうな話でした。
長編の導入部としてもぴったりな感じがします。

「まだ硬い鞄を持つ」この表現は学校に入りたてということが短い言葉で伝わっていいですね。

もうちょっと靴がクローズアップされるとお題にはまったかもしれません。

長いお話ではないのに、ものごとに対する反応やしぐさでキャラクターの人となりが感じられるお話で、いいなあと思いました。
電車通学、混むんですよね。笑。毎日続けていると、だんだんと乗っている人もいつメンになって座る位置や立つ場所がなんとなく決まって来たり。で、新学期になるとそのゆるい秩序が崩れてわやくちゃになったり、なんて事も思い出しました。面白かったです！

これが青春ドラマもののプロローグと言っても差し支えないほど、面白くてのめり込める短編でした。この文字数で、怒涛の物語展開とキャラクターの魅力が上手に詰め込まれています。
今時の子だけど芯の強い咲愛、控えめで可愛らしい芽由、正義感が強くて将棋も大好きな橋本先輩と、それぞれの個性が強くて、バランスもとてもいいです。咲愛と愛璃の姉妹のやりとりも微笑ましかったです。
意外なきっかけで出会った三人ですが、いいトリオになりそうですね。ラストの一文も、これからの学生生活のドキドキワクワクを盛り立てて、ぴったりだと思いました。

最後に、自主企画への参加、ありがとうございました！

P.S.こちら、自主企画参加の条件である、「同題異話」タグの追加が満たされていません。お手数ですが、ご確認と追加をよろしくお願いいたします。