第4話 秘密の手紙

太陽が山頂に昇り、その光が八甲田山の雪に反射してキラキラと輝いていた。水松つぼみは日記の手がかりを基に、山中の別の場所へと足を進めていた。彼女の目的は、日記に書かれていた「禁断の場所」を探し出すことだった。


歩き続けた後、つぼみは古びた木製の標識を発見した。標識にはかすれた文字で「神の谷」と書かれており、その矢印は茂みを抜ける小道を指していた。彼女はためらうことなくその道を進んだ。


道なき道を行くうちに、つぼみは岩がちな小さな谷にたどり着いた。そこはまるで他の世界のような静けさが漂っていた。谷の中央には、古い祠がぽつんと建っていた。祠の扉は半開きで、中から何かが光っているのが見えた。


祠に近づくと、中から一枚の封筒が見えた。つぼみは慎重にそれを手に取り、封を開けた。中には古い手紙が入っており、何十年も前の日付が記されていた。手紙には、八甲田山で起こった一連の不可解な事件と、それに絡む地元の重要人物の名前が書かれていた。


手紙を読みながら、つぼみはその内容に息を呑んだ。手紙には、八甲田山の遭難事故が単なる事故ではなく、何者かによる計画的な犯行であったこと、そしてその背後に大きな金銭的利益が関与していることが記されていた。加えて、ギロチン仮面と名乗る人物が、これらの事件に復讐するために現れたことも示唆されていた。


手紙の最後には、つぼみに警告の言葉が書かれていた。「真実を追い求める者は、時に過去の影に飲み込まれることを恐れず、しかし警戒せよ。」


つぼみは手紙をじっと見つめながら、これから自分がどう行動するかを考えた。彼女はこの手紙が示す真実がどれほど深く、危険であるかを理解していたが、後戻りはできないと感じていた。その時、遠くから物音が聞こえ、彼女は急いで祠を後にした。何者かが彼女を追っているのかもしれないという思いが、つぼみの心を強く叩いた。

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