第12話 自然落下

 花が香り高く咲いていた間、のほほんとその言葉を聞いていたけれど…『自然落下』とはこんなに恐ろしいものなんですね。もうほとんど木に実が残っていないというほどの状況です。最終的に実の数を数えたら信じられないほど少ないんじゃないだろうか。

 4月にレモンの剪定を始めた時には、ようやく勉強を始めたばかりで、気長にやろういう気持ちでした。今年は駄目でも来年のために…というほうが大きくて、何と言うか寛容な気持ちだったのに…でも、これほど花が咲くとは思ってなかったし、その後、花がこれほど落ちるとも思ってなかった…

 もはや絶望的な落下の数となってしまっています。

 テラス上の二本の鉢植え。一方の木は葉が黒くなっていて跳ね返りの土でも付いたのかなと思っていたら、どうやら虫害みたいで、様子を見ても半分駄目な気がして諦めていたけれど、それでも葉が多くて花もたくさんついたので期待大。またもう一方の木はきれいな葉なんだけどホントに数が少なくてこっちも苦戦しそうだなとは覚悟していたけど…良かっただけに今や不安しか無い。最終的にどこまで落ちるのか…

 かなり花にも虫が飛んできていて、受粉して小さな実もたくさんつけていてこれは行ける〜なんてぬか喜びしてしまった。その実もドンドン落ちていて〜丸裸になりそうです。

 やはり、今年は木を充実させる年なんでしょうね。園芸を甘く見ちゃいけない。じっくり観察して心してお世話せねば。

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