第6話 クリサンセマム・ムルチコーレ

 その昔、花といえば白い3センチほどの菊形の花を咲かすクリサンセマム・ノースポールと黄色の丸い花びらのクリサンセマム・ムルチコーレ。安価で買いやすく花壇を彩る花として重宝した。

 どちらもクリサンセマムと冠をもらっているのに花色のせいかイメージが違って見える。似てないのに同族なのかなと思いながら一株毎に交代で植えた若き頃の花壇を思い出す。白い色のノースポールは小さなマーガレットに近い印象。這って広がる品種でこぼれ種で増える。最近の我が家には無い花。

 今回、買い求めたムルチコーレは、斜めに立ち上がる花系で、這って広がるムルチコーレとは少し違う品種かなと思いながら購入した。買おうと決めて手に取った感じが今まで植えたことのあるムルチコーレと違う気がした。何しろ背の高い花がほしかったから。家で待つ2年目のオステオスペルマムの後ろに、少し背の高い黄色い色を差し色にしたくてこの花を選んだ。

 家に帰って改めて花札を見て、ムルチコーレなんだなと改めて認識する。ああ、昔たくさん買って植えた懐かしい花だ。と思った。

 色は少し山吹がかった黄色。クリサンセマムが手のひらを広げたようにパッと咲くのと違って咲ききらない蕾が半開きになった感じが可愛い。その昔に植えた時は這って広がる感じだったから、低い花の後ろに植えようとは思わなかった。

 春に咲く黄色い小花は気持ちもルンルンと楽しくなる。今回は一鉢だけ、我が庭に導入しました。種を取って来年は播いてみようかなと思っています。

 雨の後、雫の滴る花がらを朝から摘んで…

 原産地は北アフリカ。乾燥した地域が原産なので葉がふっくらしている。蒸れに弱く水はけの良い土地を好む。

 

 

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