アプローチはお早めに

「ね〜。最近女の子を無意味に誑し込んでエッチしてないけど、なんかあったの?」

「あー、好きな人出来たからそういうの止めてる。まあ、ムラムラしてしょうがないけど」

「柚希、性欲強いもんね…………え?好きな人?え、嘘!あの本命を絶対に作らないで色んな子と遊びまくってたあの!柚希が!本命作って遊びをやめてる!?ええぇぇええええ!?」


うるさいなぁ。てか、私のイメージよ。……全部事実だから言い返し様がないんだけども。私だって本命くらい作るっての。


「誰誰誰誰!?あの柚希を好きにさせるなんてどんな人な訳!?」

「……はぁ。まあいいけど…。桃先輩。生徒副会長の」

「…な、なるほど。確かにあの人なら…なんか納得かも。でも年上とは初めてじゃん」

「私もびっくりしてる。でも桃先輩アホみたいに可愛いから歳とか関係ないわ。もう、押し倒したくて手が震えてる」


ほんとに、結構限界近くて桃先輩に近づく度に癖も相まって押し倒しそうになる。最近ちょくちょく話す頻度を増やしてきてるから、そろそろスキンシップの段階に入ろうかな……問題は私が耐えられるのかって事と拒絶されたら死ねるって事。まあ拒絶されたくらいで諦めはしないけどメンタルは相当大きなダメージを受けるのは明白だし……なんて考えてると昼休みになっていた。あれ?授業あった?内容どころか始まって終わったの気づかなかったわ。まあ、とりあえず生徒会室行こー♪




「失礼しまーす」

「ん?柚希ちゃんいらっしゃい。今日もここでお昼食べるの?」

「もちろんです。桃先輩と一緒に食べたいので。隣座りますね」


はい、めっちゃいい匂い。なんか変態みたいでヤダけどこれは不可抗力。てか、なんでこんなにガッツリ髪ブリーチしてそうなのにサラサラつやつやなんだろ。撫で回すぞ?


「桃先輩って好きな人いますか?」

「今はいないかな」

「…桃先輩はモテそうですよね。彼氏とか欲しくないんですか?」

「あ〜。なんて言うか…男の子苦手?なんだよね。視線がいやらしいと言うか、外面しか見てないだろって人ばっかりだし…」


男が苦手…これはとてもいい兆候だなぁ。私にとっては最高にありがたい。


「女の子でも桃先輩になら、見惚れちゃいますよ」

「えぇ〜?柚希ちゃんも見惚れてるのかなぁ?」

「……勿論ですよ。例えば……こんな風に押し倒してめちゃくちゃにしたいなぁ。なんて思ったり。女の子も意外と男と同じこと考えてるもんですよ…?」


やっば。なんか謎に押し倒しちゃったんだけど。呆けた顔も可愛いけど…こっからどうしよ。なんにも考えずに欲望に従って動いてしまった。……えぇい!!ままよ!!このまま行ける所まで行ってやる!!


「ほら、桃先輩?ちゃんと抵抗しないと…このままキスまでしちゃいますよ」


少し顔を近づけつつ桃先輩の服を軽くたくし上げてお腹を外気に晒す。横腹を優しく撫でてやると体を捩らせ始めた。


「ちょ、ちょっと柚希ちゃん…さすがにダメだってば…ひぅ!!お腹撫でちゃ…ッ!!」


やば、肌めちゃ綺麗だしすべすべで色白で文句無し所か100点満点なんだけど。声堪えてるのエロすぎ。私の性癖にぶっ刺さる!!


「声、我慢しちゃダメです。私の性癖にどストライクなので誘ってる様にしか見えなくなっちゃいます」

「じゃ、どうしろとッ…ん"ん"ッッ...///とりあえず退いて…」

「じゃあ最後にキスしていいですか?」

「え……それは…」

「あはは、なーんて。冗談ですよっと」


私はそのまま桃先輩から退いた。ここでキスするのは簡単だけど、あえてしないことで相手の意識により深く私の痕跡を残す。長い時間、私のことを考えるようになってくれるはず。呆けた顔をしてるけど、今日は我慢。多分今日の感じだと…勝算はかなりある。多分女の子同士でも嫌悪感とか抱かないタイプだ。


「さて、昼休みも終わりますし、戻りますねー。……今日みたいに無防備な姿晒してると、また襲っちゃいますからね♪」


今日はよく我慢した私!ほんと少しだけ満たされたし満足満足。そろそろキスできそうだし……次の予定はキスって事で行こー!!

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