カッパの名に

汚染

溝の口という名前のところに、カッパの伝説があった。

カッパはいつの日か現れ、住民を驚かせ、人間の涙を自分のお皿に馴染ませては逃げて消える。

そんな無意識なカッパに対して、住民はカッパを捕まえて苦しみを見せしめる事を思いつく。

カッパは誰も開けようとしないドブの下に住まい、人間が地下の世界を無視してゴミを捨てていくのを見ていた。

カッパには人間が何らかの不満を持ち、つまんないふりをしている事を、その小さな頭で良く理解していた。

この地下に住み、お皿の水を慣らす事でカッパは人間の知恵を身につけ、行動を身につけた。

カッパはゴミを手に持ち、住民を怖がらせる様にまた現れた。

「この臓器のゴミを見なさい。その何もない顔を見なさい。町はこれにより何百という水の滴りから離れている。」

住民は最も怖がり、捕まえる事さえ忘れ、涙を捧げると許しを願った。

カッパはそれを受け入れ、悪さをしないようにと住民に訴えた。

それからの事、住民の興味をそそるように、カッパは二度と現れなかった。