第18話 ロッドの試食!

リックはロッドに7品を出す。

それをみたロッドは喉を鳴らした。


「リック殿、どれも初めて見るものですがとても美味しそうですね。」


「はい!必ず人気になると思います!」


「ではいただきます。」


ロッドは手を伸ばした。


「おいしい!これも!これも!なんて美味しいんだ!」


ロッドはあまりの美味しさに手が止まらないようだ。


「ロッド殿、落ち着いて食べてください!」


「リック殿、落ち着いてはいられませんよ!なんですかこの料理たち。一体どうやってこのような料理を?」


「えーっと…ほんと思いつきですね…はい、」


リックはなんとかごまかす。

流石に前世の料理とはいえない。


「リック殿、料理までできたとは…料理革命です!これは!」


「ありがとうございます、」


リックは素直に受け取っておいた。

そのあとロッドは7品とも全て完食した。


「リック殿、あの7品の料理は私が食べてきた料理の中で1番美味しかったです。間違いなく温泉と共に集客力のあるものになると思います。」


「そう言っていただけて嬉しいです。次はこの料理を提供する従業員、宿泊施設の従業員の確保です。」


リックは次のステップの話に入った。

産業振興、当然忘れていない。


「そうですね。やはり、鉱山で働く方々を雇用されるのですか?」


「はい、大半の人をこちらで雇おうと思っています。ですが、それとは別で運営を担うことができる方を雇うべきだと思うのです。」


「宿泊担当1人、飲食担当1人といったところですね。」


「はい、その通りです。」


やはり新規事業であることから管理、運営できる者を入れるべきだというのがリックの考えである。


「料理担当はリック殿がされるのが私は一番だと思います。」


「えっ、私ですか?」


「今日お持ちいただいた7品もリック殿が考えられたもの!適任です!リック殿がされるべきです!!」


「は、はい。」


リックはロッドに押されて承諾した。

残りは宿泊担当だ。


「ロッド殿はだれか良い人材をご存じないでしょうか?」


「良い人材ですか…そうですね…」


「このような宿泊施設を運営するのも初めてのことですし、運営の経験がある人とか…」



「なるほど…運営経験…」


ロッドはしばらく考え込む。


「あっ!いました!1人力になれる者が!」


「ほんとですか!」


「はい!私は一度自領に戻りたいと思います。」


「えっ、自領へ?」


どうやらその人物はダグリット領にいるようだ。


「リック殿、楽しみにいていてください。」


「は、はい。」


ロッドは誰を連れてくるかは教えてくれなかった。

しかし必ず力になるとだけ強調され、ロッドはダグリット領へ急いで出発するのであった。

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