気だるい、もの思い

進藤 進

第1話 さぼり

イメージイラストはこちら。


https://kakuyomu.jp/users/0035toto/news/16818093075042084816


※※※※※※※※※※※※※※※


春になった。


桜の花びらがサラサラと、いや、それは川の流れの音だって・・・だから、花びらはヒラヒラなんだつぅのと、何だかんだと想いながら俺は川沿いの公園を歩いていた。


遂、先週までマフラーと手袋とダ●ソーで買った百円・・・いや、消費税が入るから110円、イヤイヤイヤ、確か4、5年前に買ったやつだから108円?・・・違うか、105円?まぁ、どうでもいいけど、耳当てをしていたくらいだけど、その耳当てが縞々(しましま)だと会社で突っ込まれるかもしれないと無地の黒にしていたんだけど、それも無くしちゃって、結局、縞々(しましま)のを使っているんだけど、目立つかなぁ・・と心配しつつ・・・


・・・て、何の話だっけ?


そうそう。

春になったということを言いたかった訳なのだ。


今、時刻は11:43。


昼休み前に仕事をさぼって会社の前にある川べりの公園を散歩している。

俺の会社は都心だけど隅田川沿いに位置していて、下町の雰囲気を醸し出しつつ味のある風景を持つ風景を満喫できる中々、ナイス(古い?)なシチュエーションにあるのだ。


俺の名は。

山田悟(さとる)。


平凡な地方出身のサラリーマンだ。

職業は一級建築士。


そう。

会社は大手の設計事務所。


残業も多くて多忙だけど。

やりがいのある仕事だ。


徹夜なんて日常茶飯事で、今朝も会社の待合室のソファーで目覚めたくらいだ。

過酷だけど、やりがいのある仕事で俺は毎日を充実して過ごしている。


だから。

見上げる青空が眩しいなんて。


言いたくは、ないんだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る