中学時代の友人がVライバーに転生して電凸をかけてきたので、今日から推し活とやらを始めてみることにした

あら フォウ かもんべいべ

第1話 借金2500万円、昭和生まれの屈強な男の女子児童







  私の中学時代からの友人が、十年以上に渡って携わってきた音楽業界から手を引き、Vライバーなるものに転生した……と、風の噂で聞いたある日のことだ。


 仕事帰りの夜道にて、自宅へ向かって歩いていれば、突然の着信があり、誰だろうと思ってスマホの画面に表示された名前を見れば、風の噂よろしく本人からのお便り。


 早速電話に出てみれば、中学時代から相変わらずであり、変わったところがあるとしたら、私のことをカクヨムのペンネームで呼んでいたぐらいだ。


 ああ、これはもしかしたら、彼の提供するエンターテイメントの一環なのかもしれないね?


 早速、彼の自己紹介を聞いてみれば、そりゃあもうインパクトしかない。


『……こんうつ! 借金2500万円、35歳、昭和生まれの屈強な男の女子児童! うつみ・イ・ジョンソンです!……あらカモあらカモ! いまね、バナイベに参加していてさ、リア友に電話をかけて”アイアム”に登録してもらって、応援、拡散してもらおうって企画をやっているのよ! よかったらさ、登録して放送を見ていってくれよ!』


 Oh,最高にイカれた自己紹介だ!


 いったいどうやったら借金2500万円の屈強な男の女子児童が生まれるのか、とてもじゃないが、謎と情報量が多すぎて笑うしかない。


 お昼休みはウキウキウォッチングならぬ、仕事帰りの夜にワクワクした私は、彼に限ってはいつものことなので、面白そうだし登録することに決めた。


 電話のあと、彼はまたリア友の誰かにテレフォンショッキング的なことを継続して、盛り上げていっているのかもしれないね。


 ところで……アイアムってなに?───。






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