第5話 聖剣について

ーダイニノ・マーチの図書館【ダイニノ図書館】内ー


「ところでロッドさん」

俺は椅子に座り【聖剣・資料】と緑の表紙に金色の文字で書かれた本を読んでいる

ロッドに話し掛ける。


「なんだい?レンブくん」

「ロッドさんのおなら、あれって何ですか?」


「ああ、あれは体内でおならを生成、増減、そして操作する魔法さ、でも急にそんな事を聞いてどうしたんだい?もしかして、習いたくなったり・・・・・・」


「違います。それで?聖剣については何か分かったんですか?」

俺はロッド誘いを断り、成果について問う。


「いやあそれが、聖剣はかつての勇者パーティの生き残りが岩に刺しただの、聖剣にはそれそのものに魔法が宿っているだの、一般知識程度の事しか書かれていない」


「だーかーらー!」

ロッドが成果が無くて落ち込んでいると、突然受付の方から大きな声が聞こえてくる。


「1000ユンのところを500ユン、たったの500ユン安くしてほしいの!」

ロッドと共に見に来るとそこには受付嬢に本を安くするよう言う禿げ頭のチンピラ風の服装をした男がいた。


「こんなに本があるんだからさあ、一冊くらい安くしてくれてもいいでしょお?」

「いやだめだろ」

すると、いつの間にかにロッドはチンピラ男の近くに移動し、チンピラ男の言葉に 反応する。


「んだよてめえ?」

「その本は図書館のものだしなんの理由もなしに値段を下げようとするのは良い悪い以前に馬鹿だと思うぞ」


「んだとこらあ!?」

チンピラ男が怒鳴ると、ロッドはこう答える。


「どうした?馬鹿の自覚でもあるのか?」

(煽るなあ)俺は静かにそう思った。


「こんのぉなめやがって!!!ぶっ飛ばしてやる!」

チンピラ男が拳を振りかぶると、ロッドは飛び上がり男の真上からおならを噴射

する。


「ぐおおお!くっせええ!」

男は鼻を抑えながらどこかへと行ってしまった、が俺はやつが去る際背中にあったエンブレムを見逃さなかった。


「ちょ、ちょっとロッドさん!」

「?どうしたレンブくん」


「どうしたじゃないですよ、さっきの人の背中見ました!?」

「いんや?」


「あれは禿げ頭盗賊団っていうここ最近被害が拡大してる盗賊団エンブレム!そしてそこは仲間がやられたら大勢引き連れてかたき討ちすることでも有名なんですよ!」


「だから?」

キョトンとしているロッドに、俺は言いたい事をはっきり言う。


「さっきあんたが撃退したやつが大勢の仲間引き連れて戻ってくるかもしれないって言ってるんです!」

「ほーそれは気を付けないとだな」

ロッドは軽そうに言った。


(本当に大丈夫かこの人・・・・・・)

俺は心配もあり少しの間ロッドに付き添うことにした。

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