虹の戦女神は恋する乙女

朝日雛

1話ープロローグー

豪華なステンドグラス、毛皮をあしらった絨毯。煌びやかなシャンデリア。

ただ、煌びやかなそれらと映る光景は、あまりにもかけ離れていた。

飛び散る血、響やまぬ悲鳴。埋もれるように聞こえる声。まさしく阿鼻叫喚とはこれであろう。

人が惨殺される姿はハッキリ映るのに、殺す側はモヤがかかってよく見えない。

「探せ!!ここに絶対にあるはずなんだ!!」

どうやら何かを探しているらしい。

突如として足元が光る。発生源を見ると幾何学的な模様の円が展開されている。何かの魔法陣のようだ。どうやら何かの呪文を詠唱していたらしい。

甲冑を身につけた人が目の前に集まる。何かを護るように背中をこちらに向けている。それが何かまではわからないが、それでも悲鳴は聞こえてくる。

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