シムシティー(任天堂・1990年)

 プレイ時期:1995年ごろ

 ソフト入手:中古屋で購入

 クリア状況:全シナリオクリア&練習で10万人&イージーで60万人達成

 おすすめ度:★★★★


 *


 発売直後に親戚宅でプレイしたのが最初だったと思う。始めのうちは指示通りに街を作っていたが、そのうち資金が尽きてくると災害を起こしまくってみたりして、つまりまともにプレイしていなかった。


(それにしても地震や竜巻などの災害が、自然発生するだけでなくコマンドで任意に起こせるというのはなかなかふざけた設定というか、ゲームである以前にシミュレータというイメージだったのだろうか)


 改めて数年後に「再会」する。何がきっかけかは覚えていないが、とにかく中古屋で買ったのは覚えている。ちょうどその頃、実家のあたりでそれまでは存在しなかった中古ゲーム店がどんどん開店していった(今では大半が消えてしまったのだが)。


 とりあえずまともにプレイしてみる。シミュレーションでありながら競争相手がおらず、自分のペースで街づくりをできるというのは私の性格に合っていた。港や空港(それぞれ街を一定以上に発展させるためのフラグのような扱い)があるので設定上は「外側」にも世界があるのだろうが干渉はなく、あくまでも閉じた箱庭の世界なのである。住民も外からやってくるのではなく、環境を整えると無から発生する(人間ではなく「シム」という不思議な生物という設定だっけか?)。


 練習モードはあっさりクリア。シナリオも簡単なやつをいくつかクリア。しかし本編は10万人のメトロポリスが限度で、限界まで開発してもとても50万人には届きそうになかった。


 その後、友人に貸し出したりしてしばらくプレイしていなかったが、後に攻略本を購入。そこにはメガロポリス(このゲームでは人口50万のこと)のサンプルが紹介されていたのだが、それは一直線の線路を2区画おきに敷き、その両端に建造物を並べるという極めて殺風景なもの。どうやら各建造物の繋がり(例えば住民の生活エリアを考えて、住宅地と学校や職場、店や娯楽施設への交通網を整備するなど)は考慮する必要がないようだ。思ったより単純なゲームだとわかって、少し失望した。


 さらに時間が下って、ネット上で情報を集めるようになった。すると「住宅地の接続(一定マス以内に別の施設と交通網で結ぶ必要がある)やら「街の中心(中心部は無条件で地価が高くなる)」のように、攻略本では直接触れていなかったディープな情報が得られて、やはりそれなりに複雑なゲームであることがわかった。そこで改めて再挑戦してみると、練習モードで10万人、本編では50万人を通り越して60万人を達成することができた(無論、配置などは自分で考えた上で)。


 このゲームの問題点は、人口10万人を超えたあたりから処理が非常に遅くなることである。50万人を目指そうとするとゲームスピードを最速にしても極めて長い時間がかかる。開発資料によると当初はファミコンとの縦マルチで出すつもりだったようだが、スーファミの性能ですら厳しいのに、本気だったのだろうか。


 結局、物理的に10万人がほぼ上限となる練習モードと、10万人の人口を維持することが目的のシナリオモードが一番おもしろいというか、まともにプレイできる上限だと思う。本来の目的であるはずのフリーマップによる50万人は(ゲームハードの)スペックの限界に挑むエンドコンテンツである。


 今から遊ぶのであれば、50万人という目標は忘れて、理想の10万人都市を目指して開発するのがおすすめである。それならば快適にプレイできるうえに、個性的な街が出来上がるだろうから素直に楽しめそうである。


関連レビュー:バンゲリングベイ(ファミコン)

https://kakuyomu.jp/works/16817330662502416873/episodes/16817330662504371428

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