第17話 マジックアイテムのウサギ登場

「リプア王国の司令官達、やっと出て行ったようね。」キャロル姫が腕組みしながら前に出た。

パトリが「あらキャロル、私が追いやったのよ。感謝しさない。」

「はい、はい。パトリあなたは優秀よ。学生の時からね。唯一私が負けたのは、あなただけよ。」

「そうでしょう。そうでしょう。えっへん。」

そう言ってパトリとキャロルは抱きつきながら、きゃあきゃあ騒いでいる。」

僕は2人に「パトリとキャロル姫はホント仲がいいんだな。」と言った。

途端にパトリがパチンっと僕の両頬を両手で挟んで

「二条、君は覚えが悪いよね。キャロルに姫をつけちゃいけない。

これから先、ガヤ王国には、かなりのスパイが潜入しているはずよ。私達はあくまでも、ただの旅商人。わかった?

それにベルガル王国の姫がいるとバレたら、危険過ぎるでしょ。キャロルの命さえも危ない。イケも分かった?」

イケが「もちろん、分かった。ねえ、キャロル。僕が命をかけて君を守るよ。」

近すぎるイケの顔に「バッチーン」

キャロルの平手が入る。

痛いはずなのにニヤニヤしながら、叩かれてた頬をなでるイケ。

それを見てキャロルとパトリがハモって

「キモい。イケ。」

僕はイケの首に手を回し、

「イケ、気持ちはわかる。叩かれてうれしかったんだろう。」

イケが「うん、うん。」

「イケ、ばかだなあ。でもわかるー。その気持ち。ははは。女子には絶対わからないよな。」

パトリとキャロルが白ーい目で僕らを見ている。

「そういえば、さっきのリプア王国の司令官Kだっけ?威圧感が凄くて、怖かったな。」

イケも「同じ地球人だとは思えないよ。」

「そうだな。それも僕らとあまり変わらない年だよ。」

キャロルが「二条、どう言うこと?」

「さっき、キャロルが言ってたじゃないか。

あの干し芋、異世界人が持ち込んだって。」

パトリが「えっ?どう言うこと?」

「あの司令官は僕らと同じ地球人だ。

あの干し芋は地球の食べ物だ。

これは僕の感だが、彼は地球人に間違いない。」

パトリが「そうなの。でも彼は、かなり強そうよ。修羅場をくぐって来た威圧感が半端じゃない。私達の正体がバレなくってよかった。この商人ギルドカード、持ってて助かった。」

キャロルが「さすがパトリ。頼りになるわ。」

「いや、バレていたぞ。」

「えっ?」声が。

僕のポケットの中の水晶の玉が話出した。

ジーっと水晶を見つめる。

水晶がウサギの姿に変身。「僕は二条の最強マジックアイテムのウサギだ。」



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