第15話 ガヤ王国へ移動中

空間移動のゲートを僕らはバタバタと出発した。またあの重力体感が襲ってくる。

「やっぱりこの体感だけは、慣れないな。

飛行機の機内に似ているが。イケはどうだ?」

「二条、僕は案外平気かも。遊園地のジェットコースターに続けて乗って降りた時のふわふわの感覚だ。

それに、女子とのデートのシュミレーションでジェットコースター、何回も乗ったしな。」

「イケ、そんな練習してたのか?ばっかじゃ、

ないのか。ははは。」

「そうか?」

僕らは、いつものノリでふざけていた。

横でキャロル姫とパトリがひいている。

この反応はクラスの女子達と変わらない。

「なーんだ。異世界でも女子は同じなんだな。」

僕の言葉にキャロル姫が食いついた。

「二条、私達のことバカにするなら、この聖剣で切る。」

僕の丸い水晶が強く光る。

「二条・・・その水晶は、」

「ガタン。」大きな衝撃が走った。

パトリが「誰かがこの空間に干渉している。」

「ガタン。」大きな音。

「侵入者よ。みんな身分を隠して私達は、ただの旅の商人よ。

キャロル姫。あなたは、ただのキャロル。二条、イケ分かった?」

僕はパブロが旅にパトリを一緒に選んだ意味を理解した。

パトリは優秀だ。

空間が破ける。「リプア王国の兵士のようよ。」パトリの声。

Rの籏、兵士3人が乗り込んで来た。

兵士達は「どこへ空間移動をしているんだ。まさか、ベルガル王国の騎士団ではないだろうな。」

パトリが前に出た。「見ての通り、旅の商人です。そこの2人は護衛。でもベルガル王国の店にだまされたわ。高い金額だったのに、背ばっかりでかくって瘦せっぽち。役に立たないわ。」

兵士達はうなずき、僕とイケをまじまじとみて、「そうだな、役に立ちそうもないな。お嬢さん、災難だったな。」

ところで兵士さん、いきなりの侵入。目的は?」

「我々の司令官がこの時空空間で、かなり高い数値の魔法値を感知した。それで偵察に来た。」

パトリは堂々としたもんだ。

「見ての通りよ。何もないわ。

でもせっかくだから、私の商品を一つ食べさせてあげましょう。その代わり、ちゃんと宣伝してよ。」

パトリは干した芋を魔法で過熱して「はい出来上がり。」

「どうぞ。おいしいわよ。保存もきいて栄養もあるの。」

「これはうまい。」リプア王国の兵士は司令官に何やら連絡を取ってる。

「食べたらさっさと出ていって。」パトリがキャロル、僕らにウインクする。

「ガタン。」大きな音。目の前に司令官が現れた。










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