17 シーザーの晩餐 西洋古代飲食綺譚(塚田孝雄)
シーザーの晩餐 西洋古代飲食綺譚/塚田孝雄/朝日文庫、373ページ
ギリシア・ローマの古典や文献を当たりつつ、当時の食生活、人気の食品や、街・宴会などの食の風景を追っていく話。
ローマとギリシアの文化は切って離せないものなので、両方に触れながらその相違も書かれているのがわかりやすくて良いです。
ローマにしてもギリシアにしても、考えていたよりもかなり豪勢な食事をしていることがあり、驚きました。特に宴会などになるとすごいですね。
食材や食べ方も今とは全然異なっているものもあって興味深いです。
本書は、著者も述べている通り専門書よりは一歩身近なものになっていて、ほどよく軽めではあります。
ただその割にはしっかり文献も引いているのが特徴だと思います。一般書以上専門書未満というところでしょうか。
記載された逸話の類も知らないものが多いし、発見も多くて単純に面白いです。
この辺りの時期の文化を知る上ではかなり役に立った本でした。
著者が書いたという訳文は、なかなか味があるものでそれも良かったです。
文庫の解説は宮尾登美子。
「クレオパトラ」の執筆の際に参考文献として使用したのだとか。
古の文明の食卓に興味がある方にはぜひオススメしたい一冊です。
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