もう暗殺(注3)に新鮮味はない(注4)

 無意味な放課後(注1)があからさまな不穏だったから、ブオン、箱からクワミ、悔やみて(注2)・まぁ興味がないんですねだから、もう暗殺(注3)には新鮮味はない(注4)。


(注1)「無意味な放課後」・・・当該情報について以下の文書形式に則り報告を命ずる。文書形式は公共保安法第2条15項C節を指定。枚数は4枚程度。字数は3000字を超過すること。試験官の鼻毛を抜くことは自由。

(注2)「悔やみて」・・・「彼は周囲を見廻した。約束の迎えの男は来ていない。もう夕方に近かった。寒さが周囲から彼を包みこむようにして迫って来る。立っている両脚が湿気の多い空気のせいか、じいわりと締めあげられて痛い。──どうして、樹が一本もないのだろう。彼は迎えの男がやって来たら、先ず最初に、そのことを聴き訊さなければならないと考えていた。」三枝和子「T市・雪による終焉」より『都市 その昏い部分』所収

(注3)「暗殺」・・・2022年7月8日の安倍晋三元首相暗殺事件発生後、その真因をめぐって様々な憶測が飛び交ったが、中でも一時大きな影響力を持ったのが、同年2月から開始されたロシア・プーチン政権によるウクライナへの軍事侵攻に絡んだ、安倍氏の「核共有」発言に関したものである。これは、ロシアに誘発された中国による、台湾への軍事侵攻を防止するために、米国の核兵器を日本・台湾間で「共有」すべきだとの発言であった。これに激怒した「国際反核中央連合会」日本支部の奥寺泰信筆頭委員が、実行犯の背後にいるのではないか、という説である。「南佐久日報」という目立たない新聞社による「スクープ」として報じられたこの説は公安調査庁による「国際反核中央連合会」日本支部の強制捜査や、同支部の機関誌「テレピン油イッキ飲み!」の無期限停刊、並びに全国の学校図書館からの排除へと発展したが、結局確たる証拠は見つからず、憶測の域を出なかったとされる。停刊処分を主導した新見久美子文部科学大臣(当時)は、「特にコメントすることはないが私はずっとシンフェロボリに別荘を持ちたかった。久須美詩織として。」と涙ながらに釈明した。その二日後に更迭された。

(注4)「ない」・・・たほふいどひこたがあのおいら生ぬたもらすあそれなこのそ、しるなかてししいじについひへそガうあむいあこくとどつめのしがつもなかくげきむにはあかあ

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