渚をスローモーションで走るも夢の中

そうてゃん

2024/03

 こんにちは!!わたしです😈

 ということで記念すべき第一回目!(いつまで続くのかは未定)(続いてほしい)(わたしの命のあるかぎり)

 大学卒業、バイト引退など、個人的にいろいろと区切りのイベントが多くあった3月。11冊の小説を読みました。

 かっこつけて言えば眼光紙背に徹すタイプ、ストレートに言えば遅読のわたしにしては、まあまあ頑張った!!と、思います!!


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『パプリカ』筒井康隆


『パン屋再襲撃』村上春樹


『職業としての小説家』村上春樹


『I'm sorry, mama.』桐野夏生


『三体』劉慈欣


『騎士団長殺し』(新潮文庫版全4巻)村上春樹


『静かに、ねぇ、静かに』本谷有希子


『QJKJQ』佐藤究


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▶『パプリカ』はアニメ映画(今敏監督作品)を何度か観たことがあったのですが、小説を読むのは初めて。自称ツツイストなのに。後半の夢の中のシーンとか、文章だけでどないすんねん……?と純粋な疑問と一抹の不安さえ抱きつつ読み進めましたが、さすがの表現力・描写力。わたしの不安など杞憂に過ぎなかったことくらいオセアニアじゃあ常識でした。


▶春樹、ぜんぶ再読。『パン屋再襲撃』は短編集ですが、表題作が大好きで、これまでにもう何度パン屋を襲ったか自分でもわかりません。でも読むたびに違う感情が湧き上がってくるから不思議よね……🤔


▶読者が主人公に共感できない物語はだめみたいな話よくありますけど、あれわたし嘘だと思ってて。共感も感情移入もできなくたって、良いものは良い。『パン屋再襲撃』の主人公とか、読んでて共感なんかできたことないけどめっちゃ面白いもん。


▶大学の大切な友だちが、卒研の一環で桐野夏生作品をたくさん調べていて、おすすめされた『I'm sorry, mama.』。桐野夏生は高校生の時にハマって何作品か読んだ気がしますが、今思えば当時の私なんか部活と恋と「フリースタイルダンジョン」のことで頭がいっぱいいっぱいで、桐野夏生をじっくり味わう余裕などまるでありませんでした。


▶今回改めて『I'm sorry, mama.』を読んだらすごい良かったし、その良さというのは単にストーリーが面白かったみたいな一過性のものじゃなくて、わたしの中に随分長く残ることになる不発弾みたいな、そういう種類の感情を置き去りにしていくものでした。


▶そう、不発弾。いつか前ぶれなく、わたしの中で爆発して、その時が来たら、わたしもアイ子みたいになってしまうのかも。その可能性はゼロじゃないどころか大いにありうるのかも。そんなことをふと想像してしまいます。


▶Coilの「Ostia(The Death of Pasolini)」を聴いていると、不思議と脳裏に『騎士団長殺し』の祠と地面の穴の光景が浮かんでくるんだけどわたしだけですか?


▶文庫化したら絶対に読むぞと固く心に決めていた『三体』、面白すぎて迷惑でした。なんでみんなもっと早く教えてくれなかったの🤬


▶Netflix版『三体』が3月21日に配信開始されるや、他の生活の優先度をかなぐり捨てて8話一気見したわたし。小説版との違いも楽しめつつ、小説版を読んだ人なら誰しも「これ映像で見てえ〜!」となったであろうあのシーンやあのシーンがちゃんと映像化されてて感動😭


▶SNSを題材としたお話を書くにあたって、勉強のために同じくSNSの暗部を描いた小説を、という動機で手に取った本谷有希子。3編の物語、それぞれ別の種類のゾワゾワがあって最高でした。


▶『QJKJQ』とは違う佐藤究作品を昔読んで、当時はあんまり好みじゃないかもと思ったんだけど、今月なんとなくこれを読んだらめちゃくちゃ良かった……!!


▶家族4人それぞれが別々の殺しのスタイルを持つ殺人一家のお話で、語り手兼主人公は娘なんだけど、ある日お兄ちゃんが惨殺されて、挙句にお母さんがいなくなって……っていう「え、何その話?」って感じの物語。読み進めていくと途中でもう一度「え、何その話?」が来る。確実に。


▶擦られすぎててあんまりこの表現使いたくないけどあえて言うなら、予測不能な展開。そして読後感はやけに涼しくて切ない。そんな素敵なお話。


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 4月はいよいよ社会人1ヶ月め。忙しくなりそうだけどどうにか読書の時間は捻出したいところ……!!

 よかったらみなさんの今月読んだ本も教えてほしいです。

 という感じで今月はここまで。読んでくださりありがとうございます😊︎💕

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