夕暮れ時に笑うキミを僕は永遠に忘れない

きょー

プロローグ

眠いので自室に行こうすると、ふとリビングの方から声が聞こえた。声のする方を見る。そこには母と妹がテレビを見てる姿があった。すこし耳を傾けると、話題は「もし一つだけ願いが叶うのなら、どんな願いをするか」というものらしい。

「ねぇ、ママがもしお願いするならどんなお願いするの?」

「そうねぇ、もっと結ちゃんと一緒に過ごせますように、ってお願いしようかしら」

「やったー!私ももっとママと一緒に遊べるようにお願いするー!」

「あらあら、嬉しいわね。結ちゃんありがとう」

そんな会話を耳にしたところで僕は自室に再び向かって行った。

自室に入り、扉を閉めたところで

(もし一つだけ願いが叶うならか…)

そう思うのと同時に僕は一枚の写真に目を移した。

(もしも本当に願いが叶うなら)

「キミにもう一度会いたいな…」

そう口にした途端に目の端から一粒の涙がこぼれ落ちた。

涙を拭いた後、布団に入り、目を閉じた。そして心の中で、こう願った。

ーもう一度キミに会えますように…と

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