第4話 ファンが怖いしすごいです

うん、マジでどうするか。


「えーと、、、」

「「続けてくれるよね?」」

「あ、はい」


やば、つい勢いで答えちゃった。

どうしよう、もう入んないとダメかな?


「うん、わかったからとりあえず帰ってくれるか?一人でちょっと考えさせてくれ」


俺はとりあえず喜びまくる二人をなだめた。


「えー、まあいいや。言質はとったからね?」

「そうだよ、お兄ちゃん。今さら逃げようとか思わないでよ!あ、あとこのことは結衣にも言っとくからね」

「あー、はいはい逃げませんって」


次の日の朝、


「お兄、起きて!」


いつも通り鈴香が起こしてくれたのかと思いきや、起こしにきたのは結衣だった。


「んぅ、結衣?どした?」

「どした?じゃない!起、き、ろ!」

「あー、はいはい起きますから叩かないで!」


そうお願いしてから、ゆっくりと体を起こすと、すごいご立腹な結衣がいた。

うん、なんでこいつこんな怒ってんだ?


「まぁそう怒んなって、結衣」

「いや、あの話聞いて怒ってられない方がおかしいでしょ⁉︎」


ん?あの話?

ああ、あれのことか。確かに澪は言うって言ってた気がするけどガチで言うか?

どうしよう。結衣怒ると怖いんだよなぁ。って、もう怒ってるか。


「だからごめんって。それに、もうあの話も解決したでしょ?」

「お兄たちで解決しても私の中では解決してないの!」

「わかった。聞きたいことがあるなら聞くから、一旦落ち着いてくれ?」

「わかった」


結衣は渋々と言った感じで納得してくれた。


「まず、なんでお兄は続けない気でいたの?」

「え、だって俺下手じゃん」

「それは、先輩たちと監督が言ったから?」

「うん?」


なんでこいつはそんな当たり前のことを聞くんだろう?


「お兄先輩たちと監督の前でバスケしたの一回だけでしょ?」

「うんそうだけど?」

「じゃあその言葉をまに受けちゃダメじゃん!」

「え、なんで?」

「なんでって、澪と鈴香ちゃんは気づいてなかったかもだけど私は気づいてたからね!」

「え、何を?」


俺あの時隠してることあったっけな?


「お兄、あの時怪我してたでしょ?」

「え?なんでそれ知ってんだ?」

「そりゃ見ればわかるよ!ファン3号なめんな!」


ファンってこわぁ〜。隠し事バレちゃうじゃん。


「だからこそあんなになって正解なのにそれで下手って言われてなんで辞めるのよ!」


気づいたら結衣は泣いていた。


「え、おい、なんで泣くんだよ?」

「だって、だって、あの時ちゃんと止めてたらっ!」

「あれはお前のせいじゃないよ。だから、泣くな?」


あの時のことを引きずってたんだな。俺も自覚しながらやってたからな。そのあと病院行ったらなんか骨折れてたし。まあ、まず怪我した俺のせいなんだけどね。


「俺は結衣の笑った顔が好きだぞ?」

「私はっ、お兄のバスケしてる姿が好きっ」

「わかった。バスケ続けるから、だから笑って?」

「うん、わかった!お兄!」


うんやっぱり笑った方が断然かわいい。


バンッ


「海斗おっはよー!ありゃ今日も起きてる」

「あ、なんだ鈴香か。今日は結衣に起こされてな」

「なんだってなんだ!」

「おはよう、鈴香ちゃん」

「あ、おはよう、結衣ちゃん」

「じゃあみんなで飯食い行くか?」

「「うん!」」


あれ?なんか一人忘れてるような?

まあ、そんなことよりやっぱりこいつら笑うとかわ、、、


「ちょーっと待ったー!一人忘れてないか〜?」


あ、こいつだ。


「じゃあみんな揃ったことだし」

「いや普通にスルー⁉︎」

「改めて俺は部活を続けます!だから応援よろしく!」

「「「うん!わかった!頑張って、「海斗」「お兄ちゃん」「お兄」!」」」

「じゃあ今度こそみんなで飯行くか!」

「「「うん!」」」


うん、やっぱりこいつらはかわいい。


こうして海斗の部活を続けることによって争奪戦が起きる高校生活が始まるのだが、そんなことになるとは一ミリたりとも考えていない海斗だった。





うーん、これで一章ってことでいいかな?

あ、第四話です!

なんかどんどん長くなってくんだけどどうしましょう?

まあ、楽しんで読んでもらえてたらそれでいいです!

たぶん次から二章なのでこれからもよろしくおねがいします!

二章では部活が進んで、登場人物がほぼ登場すると思います!

三章では、それぞれの関係が進む話になる予定ですので楽しみにしていてください!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る