病人の音楽レビュー

小川初録

JPopと洋楽の交差するところ1

Guitar Workshop in HAWAII

Pacific Coast Jam

 詳しくないが、この項目に一番合う人物が角松敏生氏ではないだろうか。

 このアルバムは3曲角松氏の作があり、佐野氏との共作が一曲ある。

 そのほかのミュージシャンはハワイ在住の有名な人が参加している。

 カラパナ系の人脈が主なものだが、Seawindのポーリーウイルソンも参加している。

 人の詳しい詳細はそれほど明るくないのでご勘弁を。

 音の方は、JPop感ゼロの日本人洋楽ミュージシャンと言っても過言でない角松氏の世界観と実際に演奏するミュージシャンの地域に根ざした雰囲気に満ちている。

 ポーリーのヴォーカルも本家のバンド名よりも海洋の風シーウインドしているように聞こえる。

 エレクトリックギターの音もアコースティックギターの音もとても魅力的な調べを奏でている。

 

 このアルバムをはじめ聴いている頃は日本人の影はわずかなコーラス参加程度と判断していたのだが、そんなことはどうでもよく楽しめた。

 角松氏はもともと洋楽にある音の世界観を体得したくニューヨークに渡ったのをはじめとして広く活動されているようだが、これだけ日本人としての音世界を捨て、洋楽の悪魔と契約をかわして魂を売り渡した身であるだろうから、これだけの音を出せるのだろう。


 このアルバムを聴いていると本当にハワイを拠点とし、クルーザーに乗って太平洋の波に揺られている思いになる。

 退屈な曲は一つもないし、どこにいても、どの季節でもハワイの温暖な海の穏やかな波に揺られる気分になりたいのなら聴くだけでも裏切られることはない。

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