第7話 影灯の気持ち

 私は小さい頃から信頼され、期待されていた。

 それがまぁまぁ心地よくて上手に演じてきた。

 でも次第に息苦しさも感じて来た。

 ちゃんと真面目にいい子にしなきゃなぁとか

 変な事は一切しない、やらない、今思うとつまらない生き方をしてた。


 それでもやっぱり、普通の女の子。可愛い物が好きだったり、甘い物が好きだったり、お洒落したりね。


 でも最近私の中で眠っていた物が目を覚ました。

 可愛い物を苛めたい?虐めたい?

 相手が嫌がる様な事は私も嫌だよ?

 相手が喜んだら私も嬉しい。私が喜んだら空いても嬉しい。

 こうじゃなきゃ意味ないから。


 まぁとにかく、可愛いのがぐちゃぐちゃになって、それが壊れていく様を見たい。

 だからあきらちゃんに出会えたのは本当に運命だと思う。

 屋上で手を噛まれた時、私の胸がきゅぅぅん!ってして痛かった。

 あんなに小さいのに無理して強がって、抵抗して、可愛すぎる!


 最初はちょっと我慢できなくて、苛めちゃったけど……軽くだし?大丈夫かなって思ってた。

 でも段々とあきらちゃんの魅力に私は惹かれてしまっていた。


 多分だけど好きとかそういった感情はないと思う。

 ただ、あきらちゃんを苛めるのが好きで堪らない普通の女の子。

 あきらちゃんも私に苛められるのは嫌いじゃないはず……嬉しそうな顔してたし。


 でも私の物にしたいって言ったら気持ち悪がられたのは心に大ダメージ……

 早かった?物って言ったのが悪かったのかな?


 だから次からは嫌われないように気を付けなきゃ……

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