呪声(ジュショウ)ちゃんから死のメンション

KazeHumi

プロローグ・渋谷駅地下の噂

プロローグ

SNSポスト

―――

「希死念慮」検索した子はヤバいらしい。

渋谷駅の地下でまた行方不明者がでた。きっと呪声(ジュショウ)ちゃんの仕業。渋谷駅で死んだ呪声ちゃんは、トモダチを増やすために人を連れていく。

―――


ストレス過多な女子高校生生活をおくる主人のもとに、メンションつきで謎のSNSポストが届いた。その内容は、過去に希死念慮を抱いた人間が渋谷駅の地下に行くと、呪声(ジュショウ)という存在にとりこまれ、行方不明になるというものだった。



高校がやっと夏休みに入り、家族との小旅行で念願の渋谷に来た主人公。

母親は一人で買い物、小学生の弟つきで行動を開始した少女は、早速渋谷駅の地下へと向かった。

少女はストレス解消という軽い気持ちから、肝試し的に自分の希死念慮を試した。

弟と離れて地下に降りると、噂の呪声(ジュショウ)に遭遇する。


SNSでの過去に消したはずの死を願うポストが復元され、ブロックしたはずのおぞましいアカウント達が復活し、恐怖に怯えていた少女は追い込まれる。


それでも弟の存在で我に返り、サバイバルを決意した少女だったが……。

渋谷駅の地下に棲む、現代社会の怨嗟の集合体ともいえる呪声に飲み込まれていく。




「ねえ、渋谷駅の地下の噂知ってる?」


「なにそれ気になる」


「希死念慮って検索したことあるコが地下に行くと、ヤバい声が聞こえて連れてかれるらしいよ」


「ありえないでしょ、みんな検索してるって。でもこっわw」


「この夏にも地方から遊びにきたJKがいなくなったらしいよ」




―呪声(ジュショウ)―

『ねえ、いま渋谷駅にいるあなた。私の声聞こえてるよね?』

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