第18話武器4




地下2階では、オーク3体と戦う。


目を矢で射られて1体が早くも消える。


前に出るオーは、四節棍を大きく振って「ボコン、ボン」と2体をまとめて倒す。


リンは、倒れたオークに飛び乗ってヌンチャクでボコボコに殴る。

そして力を込めた一撃で消し去る。


ゴブも同じく骨トンファーでボコ殴りにして、オークを消してしまう。


リーゴは、呪文が間に合わなかった。




そんなこんなんで、もうすぐ階段だ。


なんとオーク4体が走ってくるではないか、なのでコンパウンドボウで射る。

一発で1体を仕留める。


ユミも目に命中させて消し去る。



残り2体。

走り続けるゴブは、オークの横をすり抜けて骨トンファーを振り抜く。

首の半分を切断されたオークは、前のめりに倒れながら消えた。


残ったオークは、四節棍で首を「ギュギュゥ」と締め上げられて消えた。



ようやく階段が見えた。

ここに来るまでに、魔石は53個。

53個なら212万円だ。

めちゃくちゃな金額に、にやけるしかない。


だって500万まで稼ぐ勢いだからだ。



そして階段を一歩、一歩、踏み出して下りる。



突然「ブ、ブヒブヒ」とオーが叫ぶ。

そして「ドン、ドンドン」と走りだす。


通路を曲がった所にオークの集団だ。

四節棍で叩きまくってる。


相手は、盾を持ったオークが2体。

すべて防御されてる。


ユミが弓を構えて矢を射る。


盾の後ろに隠れていたオークの目を貫通。

呆気なく消えるオーク。


自衛隊なら6人による一斉射撃で文句も言わせずに討伐するらしい。

盾で全てを防ぐことは無理だった。

銃の数による制圧だ。

そんな攻撃は無理だ。


リーゴを見る。

まだ呪文を唱えている。


仕方ない、俺の番だ。

腰を低くしてコンパウンドボウで狙う。

コンパウンドボウをギリギリに斜めするしかない。

これで射れるのかと思いながらチャンスを待つ。

盾からチラチラと見える足に矢を射る。


見事に命中。

痛がって盾が斜めになる。


チャンスだと走るゴブ。

そのまま盾のスキに入ってボコ殴りだ。

突然のことで何が起きたか分からないオーク。


ちょうど出来た防御の穴に突っ込むオー。

残った盾持ちに四節棍を使って首に引っ掛ける。

そのまま担ぐ。


「ブ、ブ ・ ・ ・」と消えるオーク。


リンも走り抜けてオークをこれでもかとヌンチャクで殴る。

「ボコン、バコン、バコン」


その間も矢を射り続けるユミ。

2体も仕留める。


俺は、6個の魔石を手に入れたぞ。





「オー、そっちには行かないぞ」


「ブー」


そんな嫌だと言うなよ。


「こっちが階段に近いから仕方ないから言うこと聞いてくれ」


「ブヒブヒ、ブー」


やっと納得したみたいだ。





「あ、オークだ」


「ギャー、ギャー」と言うリン。


ユミは弓を構えて狙いが定まったら射る。


盾をこっち側に構えようとしたオークの耳に直撃。

そのまま消える。


オークの防御体勢が崩れた。

そのまま黙って見てるハズがないゴブとリン。


ゴぶは横合いから盾持ちを攻める。

反対からヌンチュクが襲い掛かり頭を強打。


ユミの矢は後方のオークを仕留める。


やっと完成した植物魔法。


一気に成長してオークの腹を締め上げる。

もがき苦しみ必死で手で叩く。


更に成長した植物が1体の首に巻きつき「ギュ、ボキ、バキ、ギュ、バキ」


俺も負けないように矢を射る。


見事に命中して仕留めた。

戦いは終わりだ。



俺が魔石を拾っているのに誰かが背中を突っつく。


「誰だ」


リンだった。

リンの手には、モンスターカードがあった。


手が震えた。

1000万のカードだ。


手に取って見た。

盾を持ったオークだ。


俺はラッキーだ。

盾持ちのオークなんて初めて見たぞ。

これって2000万はするかも・・・


俺らには、防御担当が居ないから助かる。


裏も見る。


HP60

MP 5


めちゃ良いカードだ。


「召喚」


盾を持ったオークが現れたぞ。


名は何にしよう。

分かりやすい名がいい。


オークの後ろを取ってクーにしよう。


「お前の名は、クーだ」


「ブヒブヒ、ブー」って言ってるよ。


まあ、これでいいや。



そんでもって盾をジロジロと見る。

そしてひらめいた。


「クー、盾を貸してごらん。いい武器に変えてやるから・・・」


「ブヒブヒ、ブー」と素直に渡したぞ。


その盾は、スクトゥムでローマ軍が使ってた長方形で湾曲した盾だ。

盾を裏返す。

4つコーナーに魔石が入れそうだ。

ここに魔石を入れろって言ってるようなものだ。


4ヶ所に黄色の魔石を「ギュギュ」と押し込む。


「入ったぞ」


入ったが・・・これじゃダメだ。

盾は、防御して衝撃を何度も受ける。

ポロッと落ちるなんて御免だ。



ナイフで表のコーナーに「ガリガリ」と傷つける。

これぐらいで大丈夫だろう。

釣り糸で魔石を巻いて、表のコーナーにも巻いてグルグルにする。


4巻きで落ちない状態だ。

更に2巻きして縛る。


クーに盾を持たせて、盾に向かってタックルした。

「ガン」と跳ね返されて、その場で尻餅をついてしまった。


中々やるな。

盾の裏を見ても落ちてない。


成功だ。


残りの3コーナーも同じように改造だ。


クーは、ジッと見てる。


他のゴブリンは、なんやかんや話してるぞ。


「ギ、ゴ、ギャー、ギ」


「ギィ、ガー、ギギ」


よう分からん。



やっと完成だ。


「ブヒブヒ、ブー」


クーは嬉しそうだ。



「探索の再開だ」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


「ギャー、ギャー」


「ブヒブヒ、ブー」



「ブヒブヒ、ブー」


ちょっと遅れるクー。



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