第2話 バイト

進学率が高い高校だった為みんな当たり前に大学を目指していた。

予習はしているのが前提で授業が開始し毎週ミニテストがあって合格点に達していないと残って追試だった。


思っていた高校生ライフと違っていたし正直退屈だった。

行きたいのは音大だったので勉強もやる気が出ないし反抗期が爆発して常に何かに苛立っていた。

音大の学費について親と口論になり更に関係は悪化して会話も減り、なら自分で稼げばいいとか思ってバイトは校則違反だったけどバイトを始める事にした。


校則違反になるのでまず見つからないような場所で働くしかない。

本当はカフェとかで働きたかったけどそんなところで働いたらバレてしまうので初めて働いたバイト先はホテルのベットメイキングだった。


そのホテルはリゾートホテルで土日や連休は高校生のバイトがたくさんいた。

朝9時くらいに駅にホテルからの迎えのバスが来る。

そのバスに乗ってホテルに行って帰りも17時くらいに駅までバスで送ってくれる。

送迎とお昼の賄い弁当が無料でついていた覚えがある。


初めて働いたので働くって大変だとは思ったけど体力的にも大変な方だったと思う。

割と部屋数が多いホテルだったので2、3人でチームになりエリアで分かれてベットメイキングや清掃、備品の補充をやっていく。

エリアで普通の客室がある棟の場合はシーツなどが積んであるカートとリネン入れを部屋の外の廊下に置いて移動するから手持ちはあんまりないけど、

コテージで外階段のあるエリアだとシーツやタオルも持って階段を上がってエアコンを切った部屋で清掃することになる。

この場合夏は汗だくだし冬は寒い。


午前中はチェックアウトした部屋を掃除してお昼を食べ、午後は残りと連泊の部屋を対応してお茶休憩がある。

お茶休憩はお菓子とお茶が配られてそれを食べながら30分くらいの休憩がある感じ。

その後備品の補充したりリネンをたたんでカートに積んだりして解散。


辛い日もあったけど色んな高校の子がいて仲良くなったり何よりお金を稼げて嬉しかった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る