ビギナーズラック? 【KAC20241】

姑兎 -koto-

第1話 これはヤバい

僕には三分以内にやらなければならないことがあった。


ラスボスとの決戦。

あと一息ってところで、僕は、やらかした。

ちょっと油断した隙に僕以外のパーティー全滅。

全ては、僕のせいだ。

守ってなんぼのタンク職。

他力で勇者と言っても過言ではないのに。

ラスボスが放った『いたちの最後っ屁』全体攻撃を、守る間もなく見事に食らってしまった。


そもそも、ここに至るまで時間をかけ過ぎた。

後3分で僕の勇者契約期間が満了する。

何故だかわからないけれど、そんな気がする。

勇者バフが無くなった僕は、瞬殺されて、元の世界に戻されることになるだろう。

それだけは、阻止したい。

あのヒキオタ生活に戻るなんてまっぴらだ。


そんなことを考えてる間にもボスの猛攻。

回復薬の消費が甚だしい。

勇者契約期限満了を待たずに終わりそうな気しかしないんだが。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る