第45話 私たちが国王様に会う!?
中に入ると人で溢れかえっており、建物の壁にはたくさんの依頼書が所狭しと貼り付けてある。
「あ! ラゼルさんお疲れ様です!」
「大変でしたよー」
私と会話をしているのはここ王都のギルドで働く受付嬢だ。
「依頼討伐お疲れ様です! へスター伯爵から依頼完了のお話を承っております!」
受付嬢がそう言うと、早速書類の準備をしてくれた。
書類が机の上に出されるとさっきまで盛り上がっていた3人も会話を止めて様子を見ている。
「まず冒険者パーティーのランク昇格についてです」
受付嬢の話を私たちは前のめりになって聞いている。
「冒険者パーティーのランクがSランク昇格です!」
その言葉を待っていたと言わんと言わんばかりに私たちは笑顔になる。
「やった!」
私が喜ぶと続くようにリズ達も立ち上がる。
「それと、ヘスター伯爵からの報酬も用意されていましたのでお受け取り下さい」
とんでもない量の報酬金を渡されると私たちの笑顔はより深まった。
「こんなにもらえるんですか!?」
カウンターの上に置かれた報酬金を見てリズは驚愕している。
それもそうだろう、冒険者は給料が安定するものではなかったので、今回ほどの報酬額は正直見たことがない。
そんな私たちを見た受付嬢は笑顔だった。
「その金額はみなさんの4人での功績が称えられた結果ですよ、前回よりもずっと魔物を討伐していますので当然ですね」
私たちの功績か……まさかこんなに称えられるとは思ってなかったな。
そう思っていると受付嬢は次に移る。
「そういえば一つ言わなくてはいけない事があるんですが......」
受付嬢が急に改まった態度を取るものなので、私たちは何事かと思った。
受付嬢の顔が険しくなっているのがよく分かる。
「ここから先は少し他の冒険者の方へ聞こえないようにお願いします」
どうやらいい話ではないらしい。
私たちは頷いてから話を聞こうと耳を傾けた。
「国王様があなた方にお会いしたいとおっしゃっているそうなんです」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます